子どもの扁桃炎

赤くはれたのどが猛烈に痛み、 高熱が出ます

子どものケガ 病気の対処法佐久間耳鼻咽喉科クリニック 耳鼻咽喉科 川崎市宮前区

4~8歳は扁桃腺が最大になる時期 扁桃炎に注意しましょう

口の奥、のどの手前の両側にあるアーモンド大の丸みを帯びた部分が「扁桃」です。

病気の原因になる菌が体の中に入り込まないよう、門番のような大切な役割をしているのです。この扁桃にウイルスや細菌が付着して炎症を起こすことで38度以上の高熱が出たり、扁桃が赤くはれたりします。さらに、扁桃にうみがたまって白いぶつぶつが出ることもあり、唾を飲み込むだけでも猛烈に痛みます。これが、「扁桃炎」です。

扁桃炎が子どもに多いのは、免疫がまだ完全でない子どもを病気から守るために、門番である扁桃が幼児(4歳くらい)から8歳くらいの間に最も大きくなるから、と考えられています。なお、一般的にはよく「扁桃腺がはれた」といいますが、医学用語としては正確とは言えませんが、ニュアンスは同じです。

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扁桃炎を起こす病原体には 細菌、ウイルスがあります

まず、細菌とウイルスとの違いをご存じでしょうか。

細菌は微生物なので、水や栄養のある環境下で自ら増殖します。例えば大腸菌、サルモネラ菌などは細菌で、治療には抗生物質を使います。これに対して、ウイルスは生物ではないので、治療には抗生物質ではなく、抗ウイルス剤を用います。インフルエンザ、ノロ、コロナなどはウイルスです。

扁桃炎に話を戻しましょう。扁桃炎を起こす病原体は、細菌の場合とウイルスの場合の両方があります。クリニックで、抗生物質が処方されることが多い理由は、扁桃炎の原因が細菌なのかウイルスなのかが不明なときや、いまはウイルスが原因と分かっていても、この後、細菌での感染が起こる可能性がある場合などです。

扁桃炎の症状は、先にあげた高熱とのどの腫れ・痛み以外に、顎や首のリンパの腫れや耳の痛み、悪寒や倦怠感、関節痛、頭痛などがあり、とてもつらいものです。特にのどの痛みがあるので、子どもは食事を嫌がると思いますが、鎮痛剤で痛みを和らげながらおかゆやうどんなどでエネルギーを蓄えて体力を回復させましょう。また、十分な水分補給も忘れないでください。

通常は1週間ほどで炎症がおさまり、症状もよくなっていきます。治った後も、うがいや手洗いをして、常に予防を心掛けましょう。

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佐久間耳鼻咽喉科クリニック
院長 佐久間 惇 先生

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