▲多様な文化背景を持つ方々と出会い、交流する一日研修|神奈川学園中学・高等学校
社会に出会い問題意識を高める
Kanagawaプロジェクト
神奈川学園では、教科ごとのしっかりとしたカリキュラムのもと、無理のない先取り学習によって学力の土台を据え、高1までに高校の履修科目をほぼ終えます。高2からは希望の進路に向かった選択カリキュラムが始まります。
並行して行われるのが、「国際」「総合」「ICT」を3つの柱としたカリキュラムで、その一端として行われるのが「Kanagawaプロジェクト」です。多様な社会を知り、たくさんの人との出会いから社会性を身につけ、自分の生き方について学ぶ本校独自のプログラムです。
▲2021年度の横浜探検はコロナ禍のため「鎌倉研修」に。3つの班に分かれて寺社や仏閣を巡り、日本の歴史と現在を学習しました|神奈川学園中学・高等学校
「Kanagawaプロジェクト」は6年間のプログラムで、中1は「平和」、中2は「環境」など、教科学習と連動したテーマを設けています。
例えば中1は、教科学習で戦争と平和について学び、その後、水爆実験に遭遇した第五福竜丸展示館の学芸員の講話を聞きます。さらに後日、実際に第五福竜丸展示館を見学するといった、多角的な取り組みを行います。
学年ごとに行うこうした取り組みで、生徒一人一人の問題意識を育て、社会に関わる姿勢をもつようにします。
▲海外研修では1人1家庭のホームステイを体験します。神奈川学園中学校・高等学校
世界に目を向け
異文化理解を深める
▲中1~高3まで一人一台クロームブックが配布され、教科授業や家庭学習、行事準備などで活用します。|神奈川学園中学校・高等学校
中3のテーマは「多文化共生」です。5月の「横浜探検」は、日々学校生活を送っている横浜を知る取り組みです。横浜を巡る5つのコースからひとつを選び、横浜シティガイド協会の方と一緒に県庁や開港記念会館、開港資料館、山下公園、港の見える丘公園、水道道などを回り、横浜の歴史や文化について学びます。
事後学習では班ごとに学んだことをパワーポイントにまとめてクラス内で発表し、上位チームは学年発表会でプレゼンテーションをします。
▲お昼は地元の人気パン屋の出張販売も|神奈川学園中学・高等学校
11月の「一日研修」は、国内でグローバル体験をする一日です。いちょう団地、横濱中華學院、JICA横浜、東京ジャーミイ、川崎桜本ふれあい館の5つの方面に分かれて訪問します。
ここでは、さまざまな文化的背景をもちながら日本に暮らす方々からお話を聞き、国籍や言語、文化が異なる人々が共生する楽しさや難しさ、問題点などを深く考えていきます。
中華學院を訪れた生徒は、文化や国籍が違ったら「分かり合うのは難しい」と勝手なイメージをもっていましたが、趣味が一緒であったことで会話がはずんだ経験から、無意識に相手への壁をつくっていたことに気付きました。
こうした学びを一層深めるのが、中学の集大成でもある3月の海外研修です。オーストラリアまたはニュージーランドでホームステイをして、異文化を知ることで視野を広げ、共生する大切さを学ぶ体験が、自分の希望進路を明確にしていきます。
お話を伺ったのは
校長 及川 正俊先生