歯並び・かみ合わせのケアは早ければ早いほど効果的。小さいころからの正しい生活習慣が、健康で美しい歯をつくります。そこで、ひらの歯科クリニック(川崎市中原区)の院長・平野由香先生に、0歳から始める虫歯予防と矯正トレーニングについて、ビタミンママがお話を伺いました。
歯の健康は全身から! 正しい筋機能の獲得がカギ
歯の健康は、実は口の中だけの問題ではなく、日ごろの習慣や生活環境、筋機能の発育、全身状態など、さまざまな要素が関係することがわかっています。
お子さんのなかには、口がぽかんとあいている、指しゃぶりをする、口で呼吸しているといった悪習癖と呼ばれる行動が見られることがあります。こうした癖や習慣は顎の発達に影響し、本来整然と並ぶべき歯の生えるスペースがなくなってガタガタに生える原因になります。あるいは、姿勢が悪いせいで骨格がゆがみ、顎の成長を阻害したり、過度な軟食傾向や話し方などが口腔まわりの筋力の成長に影響し、歯並びやかみ合わせの悪さを引き起こしたりする場合もあります。逆にかみ合わせが悪い、筋機能が未発達など口腔まわりの状態のせいで、話し方や食べ方に不具合が出ることも。
明るく、かわいい雰囲気の本院診察室。個室の診察室も完備で、親子でリラックスして受診できます
ひらの歯科クリニック:川崎市中原区
当院では、そうしたすべての要因を考慮して、管理栄養士、言語聴覚士など、各分野の専門家を交え、チームで診療に当たります。普段の食生活、歯みがき習慣、ひいては姿勢や歩き方など、お子さんの全身状態を見て診療します。その上で、改善の必要がある場合にはMAM(悪習癖改善プラグラム)を提供しています。これは、筋機能を整えて正しい呼吸法を身につけ、子どもの健やかな成長を促すトレーニングプログラムです。
歯並び改善対策は0歳から!「予防矯正」という考え方
子どもの骨格はまだ成長途中でやわらかく、きちんと対処すれば驚くほどきれいに矯正されます。小さいうちから悪習癖を直し、正しい姿勢でいる習慣をつけると、自ずと骨格も整えられ、歯並びも改善するのです。
永久歯が生えそろう11歳以上になると、骨格も固まってなかなか改善は見込めません。ですから、大きくなって歯列矯正のために健康な歯を抜くといった外科的処置をしなくてもすむよう、早いうちから定期的に歯科を受診し、虫歯になりにくい口腔環境を整えると同時に、口周りの筋機能が正しく成長できるよう管理しておくことをおすすめします。
▶︎ひらの歯科のサポート体制についてや、トレーニング施設の紹介など、詳しくは『伸びる子の育て方 ビタミンママVol.95』をご覧ください。