地元の書店員さんおすすめ!私が変わる!この1冊<ACADEMIA 港北店 >

本との出会いは人生を豊かにするもの。
そこで地元の書店のみなさんに、自分らしい心地よい暮らし、自分らしいよりよい生き方を考えるきっかけになる「ウェルビーイングな本」を教えていただきました。

本を紹介してくれた人


ACADEMIA港北店 人文書担当 長谷川 和さん
-読んできた本は自分の歴史ですね-
「買ってきた本が部屋に積まれているのを見ると『こんな本を読んできたんだな』と思います。そのときそのときの自分を振り返れるところもいいですね。」

「ウェルビーイングな本」おすすめの3冊

『ななつのこ』(著/加納朋子 東京創元社)

装画/菊池健 装幀/柳川貴代

著/加納朋子 東京創元社 660円(税込)

何気ない日常の中の小さなミステリー
読書が好きな短大生の女の子が主人公の連作短編集。殺人事件のように警察が介入してくる大きな事件ではなく、日常のちょっとした謎を取り上げたミステリー作品です。テーマが「日常の中の謎」ということもあり、ふだん見過ごしてしまっていることでも少し視点を変えてみたら面白いのでは?と思わせてくれます。等身大の主人公の行動に気づきを得られるシーンも気に入っています。

『ラファイエット夫人』 (訳/永田千奈『クレーヴの奥方』光文社古典新訳文庫)

訳/永田千奈『クレーヴの奥方』 光文社古典新訳文庫 1,056円(税込)

意志を貫き自分の人生をつかみ取る強さ
フランスの古典文学で、舞台は16世紀。主人公はある男性に願われて結婚するのですが、ある日、別の魅力的な男性と出会って恋に落ちます。そしてあろうことか、その気持ちを夫に話してしまうことで歪な三角関係に…。実はこの主人公の実名はどこにも出てきません。その名もなき彼女が意思を貫き、最後に自分の人生をつかみ取る強さに感動を覚えます。

『人種主義の歴史』 (著/平野千果子 岩波書店)

著/平野千果子 岩波書店 1,034円(税込)

異なる人種の差別の根幹はどこにあるのか
ウェルビーイングは、自分一人だけの幸せではなく、他者と関わり、みんなが幸せになれてはじめて成り立つものだと思います。しかし、グローバル化や多様性が叫ばれる現代においても、人種主義は世界にはびこり、辛い思いをしている人がたくさんいます。差別の根幹がどこにあるかを知ることが差別をなくすことにつながるのではないか、そう考えて選びました。

ACADEMIA港北店:店舗情報

およそ700坪という広い売り場面積を誇ります。蔵書数が多いため、ほかの書店ではなかなか手に入らない本が揃っているところも魅力です。書店員のおすすめ本を展示している手作り感あるコーナーも必見です。

ACADEMIA港北店

店内中央にはスタッフの選ぶおすすめの本を紹介するコーナーも。ポップには推薦者の熱~いメッセージが!

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ACADEMIA 港北店
■所在地:都筑区中川中央1−25−1 ノースポートモール 3F
■電話:045-914-3320