「人と動物のきずな」を掲げて、犬、猫、ウサギ、ハムスター、鳥などの診療を行い、馬の病院も併設している中田動物病院。7人の獣医師と16人の動物看護士が超音波診断装置、CTなどを駆使し、年中無休でさまざまなトラブルに応えています。
▲CT、超音波診断装置などを備えた検査室。可動式のCアーム(写真右)では、レントゲンの動画撮影が可能。手術室に移動でき、動画を見ながらより精度の高い施術を行えます(中田動物病院:神奈川県横浜市青葉区)
経験豊富なスタッフが多数、設備も充実 多様な治療に対応
――病院の診療方針、院内の設備について教えてください。
古守先生 患者さんの希望に添って治療を行えるよう、スタッフや設備を充実させてきました。体調不良や病気は時を選ばず起こるので、診療は年中無休で行っており、獣医師は私を含めて7名、動物看護士は16名が在籍。院内で動物を飼育しており、スタッフの教育にも役立っています。
臨床経験が豊富な獣医師が多く、高度な外科手術、さらに再生医療による治療も可能です。院内には4つの診察室と、眼科診察室、検査室、手術室、処置室があり、入院室、ホテルもあります。さまざまな検査や手術を行えるようにCTスキャン、レントゲン、超音波診断装置などを整え、大学病院へ行かずに当院で診療、診察ができるよう心がけています。
▲電話での相談にも親切に対応。院内で実習を積み重ねた看護師が動物たちの健康をサポートしています(中田動物病院:神奈川県横浜市青葉区)
――病院内に特殊な医療機器があるそうですね。
古守先生 馬の病院を併設していることもあり、Cアームを導入しています。文字通りアルファベットのCの形をしたレントゲン撮影装置で、可動式です。そのため動物がわざわざレントゲン室に移動しなくても、診療室や手術室などに持っていけますので、余計なストレスを与えることなくレントゲン撮影ができます。
アーム部分が回転するようになっていて、いろいろな角度から撮影ができ、手術中にも使えるので、より正確な手術を短時間で行えます。静止画だけではなく、動画で画像を映し出せるので血管や消化管などの検査や治療に用いることも多いですね。
▲仕切りのある4つの診察室で、優しく声をかけながら動物の健康状態をじっくり診察します(中田動物病院:神奈川県横浜市青葉区)
――最近の病気の特徴や、診察の際に注意されていることは何ですか。
古守先生 人間と同様、動物も長生きになり腎不全、心臓疾患、肥満による腰痛、膝、肩、股関節などの病気が増えています。動物の不調の原因は1つではありません。
現在は屋外で飼うのではなく、家の中で家族として一緒に暮らすようになったため、飼い主との心のつながりが強く、食生活も似てくるので、家族の精神状態や体型に動物が影響を受けてしまうことが多々あります。
日頃から食事の管理や運動をさせることが大切です。言葉を話せないので、検査の精度を上げるため、場合によっては診療の際にご家族や家のご事情をお尋ねし、動物の精神面でのケアもしています。
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お話を伺ったのは
中田動物病院 院長 古守 悟先生
日本大学生物資源科学部獣医学科卒。医用工学博士。 JAHA 日本動物病院協会総合臨床医。