カトウ獣医科クリニック 院長 加藤 直之先生
2000年 日本大学生物資源科学部獣医学科卒業。都内動物病院勤務を経て、2005年カトウ獣医科クリニック勤務。 2011年カトウ獣医科クリニック院長就任。
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クリニックでの診療とともに、大学での研究活動や国内外での医療セミナーや勉強会に参加し、新しい獣医療の知識と技術を積極的に取り入れている院長の加藤直之先生。内視鏡、腹腔鏡、超音波を使った正確な診断で、犬、猫にできるだけ苦痛を与えない治療に努めています。
▲明るく清潔な待合室。壁にはアレルギーなどの病気やフードのことなど、飼い主さん向けの情報を掲示しています(カトウ獣医科クリニック:神奈川県横浜市港北区日吉本町)
内視鏡、腹腔鏡、超音波を使った
画像診断で正確な診断と治療を
――お父様の代から続くクリニックですが、やはり小さい頃から獣医師になろうと決めていらしたのですか。
人間を診る医師になることも考えていましたが、からだ全部を診ることに魅力を感じていたので、ジェネラリストである獣医師を選びました。ですが、人間同様、動物の医療もここ10年で著しく進歩しており、オールラウンドで変化についていくのは大変だということを実感しています。超音波やMRI、CTの読影も必要とされ、人間では標準となった腹腔鏡などの手術が動物でも始まっています。新しい治療法、新しい考え方を日々勉強していかなくてはなりません。
▲クリニックで行われた腹腔鏡と内視鏡の施術(カトウ獣医科クリニック:神奈川県横浜市港北区日吉本町)
――最新の医療機器を装備しています。病気の正確な診断や治療に大いに役立っているそうですね。
必要に応じて、内視鏡、超音波、腹腔鏡を使った画像診断を行うことで、確定に近い診断が出せるよう努めています。例えば下痢や嘔吐の症状があるワンちゃんで薬を処方しても症状が続く場合、内視鏡で胃や腸の内側まで診ることをお勧めします。
炎症がないか、腫瘍がないかを確認し、原因をはっきりさせることで、治療法について正確に飼い主さんへお話しするいことができるのです。全身麻酔のため、抵抗を感じる飼い主さんも少なくありませんが、開腹しか方法がなかった肝臓等の病理検査も、腹腔鏡を用いて小さな穴を2つ空けるだけで行えます。
病気の早期発見にもつながり、命を救うこともできるのです。避妊手術もほとんど腹腔鏡で行っており、動物のからだへの負担、痛みを少なくしています。麻酔なしでできる超音波は心臓用と腹部用があり、心臓の動きや血液の流れ、胃腸、胆膵肝に至るまで診ることができ、誤飲物の確認にも役立っています。
▲診療室では、内視鏡、腹腔鏡、超音波のすべての画像を飼い主さんも先生と一緒にモニターで確認できます(カトウ獣医科クリニック:神奈川県横浜市港北区日吉本町)
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