のびのびとした校風で自立心を育む伝統校、玉川学園小学部。保護者の方々からお話を聞きました。
メンバー
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Tさん(保護者)
11年生(高2)に長男、小2に長女
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Sさん(保護者)
小6に長女、小3に長男
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Iさん(保護者)
小5に長女、ご自身も卒業生
この学校を選んだ理由
自然豊かで広大な敷地にたくさんの学習者が集う
Iさん
自然豊かで広大な敷地の中にK(Kindergarten:幼稚部)から12(小・中・高)がワンキャンパスにあるところが最大の魅力でした。子どもにとって自分の将来像が身近にあることはとても刺激になるんじゃないかなと思いました。
うちは子どもが三人いて、それぞれの個性に合った学校を選びました。玉川学園に通う長女は競争心がなく、とてものんびりしているんです。ガチガチに勉強だけというより、個性を尊重してくれてのびのび過ごせるところがいいな、と。見学や説明会に足を運びましたが、何より私が卒業生で、小学部から通っていたこともあって、この環境をよく知っていましたし、その当時の記憶と今の教育内容に乖離はなくて、娘にピッタリだと改めて実感できたのも選んだ理由です。
Sさん
私は玉川学園女子短期大学で幼児教育を学んでいたとき、実習で幼稚部に行きました。
そのときからずっと、子どもができたらここで学ばせたいと思っていたので、長女、長男ともに幼稚部からお世話になっています。
やはりK-12の一貫教育が魅力で、私が短大に在籍していた当時から幼稚部と小学部の先生方が密に連携をとっていたこともあって、安心してお任せできました。
幼稚部のときから実際に体験して学ぶ機会が多く、それは小学部でも同じで、机に向かうだけが学習ではないことを教えてくださることも魅力に感じました。
緑が多く自然豊かななかで落ち葉を拾ったり、集めたどんぐりで工作したり。長女が幼稚部に通っているとき、お迎えで一緒に来ていた長男はそんなお姉ちゃんの姿を見ていたので、きょうだいそろってお世話になるのは自然な流れでした。
Tさん
わが家も子どもは二人とも、幼稚部からお世話になっています。
私の母が玉川学園の出身で、私もここにと思っていたそうなんですが、通学時間の関係で断念せざるをえなかったんです。
でもコスモス祭は子どもの頃からずっと来ていて、広々としてとてもいい環境だなと感じていました。
長男の入園の際に見学や説明会で足を運んで、やはりK-12の一貫教育はとても魅力的だなと感じました。
学園内にはたくさんの選択肢があるんです。例えば美術で使う材料でも、AかBの選択肢がありません、この中から作りなさいではなく、これもあるし、これを材料にするのもいいね、ってどんどん選択肢を広げてくださる。
その中から自分で選ぶという機会が多くそれを幼稚部から経験させてくださるので、将来、職業を選ぶときなど、自分で考えて答えを出す力につながるのではないかと思います。
校風のはなし
学校と保護者に見守られ健やかに成長する
Sさん
先生との距離が近くて、コミュニケーションがすごく取れていると感じます。
二人とも先生のことをよく知っていますし、特に下の長男は帰ってくると先生の話が止まりません。
先生が好きなものやご家族のこととか、先生にほめられたうれしいエピソードなど、毎日楽しそうに話してくれます。
休み時間も一緒に遊んでくださっているそうで、親としては学校で学んできた勉強の話もしてほしいなというのが本音ですが…(笑)。
先生はお忙しいはずなのに、こうして子どもたちの話をしっかり聞いてくださって、ときにお叱りを受けることもありますが、そのメリハリがしっかりあるので、強いきずなというか信頼関係が築けるのだと思います。
先生との密なコミュニケーションだけでなく、異年齢のつながりも多く、息子は長女の友だちともよく一緒に遊んでいるようで、通学の際も6年生と校舎は違うんですが、途中まで一緒に行くこともあるそうです。
たくさんの人に見守られているので、安心してお任せできます。
Tさん
本当に玉川学園は子どもと先生の距離が近いです。特に小学部はその傾向が強いなと感じていて、子どもたちが担任の先生の色に染まるんです。
鳥類が好きな先生が担任になるとそのクラスの子たちは、鳥の図鑑を持って歩くようになるんです。
休みの日には希望者を募ってカモメを見に連れていってくださったこともありました。
毎年担任の先生が代たびに興味も変わるので、今年はどんなキャラクターになるのかが楽しみです。
娘はEPですが長男のときはまだなく、7年生(中1)からIBに進みました。
時代の流れに合わせて迅速に変化するんですが、伝統的な良い部分、みんなが心地よさを感じている部分は大切に残す。
そこが私は好きです。
EPは「別の学校」みたいな噂もありましたが、日本人と外国人の2人担任制で、玉川学園のことをよく知ってくださっているので、言語が違うだけで温かみのある接し方は同じです。
そこは安心感に繋がっています。
Iさん
学校、保護者、そして児童の三位一体の教育を行なってくださっています。
先生と児童の距離の近さはもちろん、先生と保護者の距離も近くて、親と学校が子どもの成長を見守っていると実感します。
チャットネットというネットワークや、Googleクラスルームで、掲示物の案内や提出物の期限、テストの日程などを、子どもたちにはそれぞれに学校から伝えられているので、親への備忘として共有してくださいます。
うちの子は忘れっぽいので、その情報共有のおかげでちょっと背中を押せる。
事前に知らせておくので温かく見守ってください、というやさしさが感じられるのがうれしいです。
コロナ禍での緊急事態宣言が発令された際の、リモート授業の対応の速さにも驚かされました。
不測の事態で先生方もいろいろたいへんだったはずなのに、学びを止めないという気持ちがひしひしと伝わってきて、私たちはもちろん、子どもたちの安心にもつながりました。
今でも、少し体調が悪い日は自宅からオンラインで授業に出席できる環境を維持してくださっています。
行事のはなし
輝ける場所が必ずある
成長を促すたくさんの行事
Tさん
本当に行事が多い学校です。コロナ禍になってからも、国が制定したガイドラインが改定されるたびにそれを見ながら、例えば「ひとつの教室に20名まで入ってよくなった、だったらこれはできる」とか、「これはまだできないからやり方を変えよう」、などと検討してくださるんです。
長女が幼稚部にいたときで私は役員をしていたので先生方がそんなやりとりをされていたのを見ていました。
中止にするのは簡単ですが、子どもたちの安全を最優先しながら、そのなかでなんとか楽しめる方法を模索してくださった先生方に頭が上がりません。
運動会も密にならないように、玉入れはフラフープを置いてソーシャルディスタンスを明確化するとか、本来は学校で朝練をするのですがそれもできないので、先生が撮ったダンスの動画を家庭で見て練習するとか。
長男のときは普通に開催できたので、運動会も体育祭も印象に残っています。
運動会はゴールデンウィーク前で、新クラスになってひと月もない中で完成度を高めるための集中力に驚かされますし、綱奪いや大玉転がしなど親が参加する競技もあってとても盛り上がりました。
早く子どもたち、そしてもちろん私たち保護者も心底楽しめる行事ができるようになってほしいです。
Iさん
行事はたくさんあるので、例えば運動が苦手な子は音楽の行事で、音楽が苦手な子は玉川学園展というところでプレゼンできる場面があるとか、必ず何かしら、自分が自信を持って参加できる行事があります。
子どもたち一人一人が得意を発揮できるシーンがあって、そのなかでも司会とかクリスマス会の聖書の朗読、聖歌隊はオーディションで決まるなど、自主性を促すような場面もあります。
娘は2年生のときに夏休みの自由研究で貝をテーマに取り上げました。
まずは海岸で拾い集めた貝を、図鑑を見ながら同定し、貝殻に穴が空いている理由を調べるなど、どんどん掘り下げていきました。
このプレゼンを玉川学園展で発表したい人、という募集に手を挙げて、本番に至るまで、先生と何度もやりとりをしながらパワーポイントで資料を作り、人前で堂々と発表する姿には感動しました。
もともと控えめな子なんですが、聖歌隊に選ばれたり、大勢の前でプレゼンしたり。学校には自信をもたせてくれる環境がたくさんあって、その経験が娘を成長させてくれているのだと思います。
Sさん
3年ぶりに3年生の林間学校が開催されました。今年も行けないんだろうとあきらめていたんですけど、宿泊数を2泊から1泊に減らして、4クラスを2つに分けて密にならないようにすることで決行になりました。
決まってからは子どもたちで話し合ってグループ決めや班長決め、何をやるかなどのやりとりが始まり、こういう雰囲気が3年間なかったので、子どもたちには新鮮だし、保護者にもそのワクワクが伝わってきて、うれしく思いました。
行き先は山中湖で、大きなシャボン玉作りに挑戦したり、カヌーに乗ったり。
初めての宿泊行事ということもあって1泊分の荷物を一緒に準備して出かけたのですが、迎えに行くと帰ってきた息子は初日と同じ服だったんです。
どうしてと聞くとカヌーで濡れちゃったから、片付けた服を引っ張り出して着たんだ、と。自分で考えて行動した息子に、大きな成長が感じられた行事でした。
独自の取り組み
国際色豊かなキャンパスで自然に育まれる社会性
Sさん
うちの子どもたちはJPクラスですが、それでも毎日英語が1時間あり、スペリングテストも隔週であるので、確かな英語力が身につきます。スペリングテストで結果が芳しくなかったときは「お弁当フレンズ」に呼ばれて、英語の先生とお弁当を食べながらスペルの練習をするんです。
そこで次に向けて頑張ろうと声をかけてくださるのが、子どものやる気につながっています。
親としては「お弁当フレンズに呼ばれた」と聞くとドキッとするんですけど(笑)。
常に外国人の先生がいらっしゃる環境は、耳が慣れているのか発音もきれいでJPクラスでもしっかり国際教育がされていると感じます。
英語への興味もどんどん出てきているようで、英検を受けたいとか、英語の曲が流れると「これ学校で聞いたことがある」って教えてくれるなど、外国人の先生やまわりのお友だちの好影響を受けているようです。
Tさん
いろんな国の先生がいらっしゃって、世界にはいろんな人種がいることをさらっとお伝えしてくださっているんだなと感じます。
いろんな髪の色、目の色、肌の色があって、でもみんな同じ人間で、それが多様性の理解につながっています。
英語にしてもアメリカとイギリスでは違いがあって、例えばビスケットとクッキーのように、子どもたちがそれに気づいて、先生に尋ねに行くと、「先生はイギリス出身でね」と説明してくださいます。
そこから地球儀を持ってきて、イギリスはどこにある、どんな気候で、どんな文化があって、という学びにつながっていきます。
いろんな国があって、いろんな人がいて、それを日常のなかで自然と学ばせてくださっています。
キリストの学校ではないんですが、週1回の礼拝があります。そこでお祈り当番を立候補で募るんですけど、うちの子はすごくシャイなんですけど、先生がこっそり背中を押してくれたみたいで、当日に向けてしっかり練習する時間もとってくださいました。
練習しなくても言える子はいますし、言えない子にもチャンスを与えてくださって、一人一人のことをしっかり見てくださっていると感じます。
Iさん
コロナ禍で制限はありますが、歌で始まって歌で終わるのは、玉川学園の大きな特長のひとつです。
クラスの朝会、お昼ごはんの前、帰りの会で、一日3回は歌います。
学校にお客様が来たときは歓迎の歌がありますし、誰かが出だしを歌い始めるとみんながついてくる。
スキー学校では5年生が、ホテルの方々に歌を披露する。歌であいさつするのが自然になっていて、感受性がすごく豊かに育っています。
私も卒業生なので、コロナでオンラインのときは朝会の歌を一緒に口ずさんでいました。
施設が充実していることも大きな特長です。屋内プールは一年を通して水泳の授業ができますし、プラネタリウムがある学校ってなかなかないと思います。
そのほか礼拝堂やチャペル、畑に玉川大学農学部の田んぼなど、子どもたちの興味・関心を育てるさまざまな環境がそろっているのは、ワンキャンパスの総合学園ならではです。
Tさん
うちはおばあちゃんと孫が一緒に歌うという、本当にほっこりするシーンが日常です。
あのころから変わっていない曲もあって伝統校であることを実感します。
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