宝仙学園小学校の保護者に聞いた「私たちの学校自慢」

仏教の精神に基づく教育で豊かな人間性を育てる、宝仙学園小学校。保護者の方々からお話を聞きました。

メンバー

  • Mさん(保護者)

    小4に次男、長男とご自身も卒業生

  • Sさん(保護者)

    小6に三女、長女、次女も卒業生

  • Tさん(保護者)

    小5に次男、長男も卒業生

この学校を選んだ理由

学校見学で見た在校生の規律ある行動が印象的

行動朝礼の様子。姿勢を正して静かに座り、先生の話にきちんと耳を傾けます。集中するときと遊ぶとき、そのメリハリをしっかりつけることができるのは宝仙学園小の自慢です。宝仙学園小学校:東京都中野区

Mさん
私自身が卒業生で、この学校のよさを体感していますので、息子は二人とも幼稚園からお世話になっています。
長男の入学の際に学校を訪ねると、私が在校していたときからの恩師が何人かいらっしゃいまして、その安心感もありました。
卒業してから30年近く経ちますが、それでも私のことをよく覚えてくださってて。
まぁ、問題のある子どもだったからかもしれませんが(笑)。
隣に宝仙寺があり、子どもの頃から歴史や伝統を間近に感じられる環境にあるのも振り返ってみると良かったですね。
4月の花まつりをはじめとした、仏様の行事が年にいくつかあって、お堂に入らせていただくんです。
そんな貴重な経験をわが子にさせてあげたい、と思ったのも理由のひとつです。

Sさん
模擬試験の会場が宝仙学園で、娘と主人が一緒に行ったんです。
娘が試験を受けている間にあった学校説明会で、校長先生のお話を聞いた主人が強く感銘を受けたそうで、娘と二人、帰ってくるなり、「宝仙学園に行きたい」と。
公開授業があるから見てきてほしいと言われ、私も足を運んだんです。
そのとき昼休みに図工室で先生と生徒さんが和気あいあいと、工作をしているシーンを見てすごく温かみを感じて、「いい学校だな」って思ったのが印象に残っています。
この雰囲気は娘にぴったりだなってピンときたというか、こんな時間を過ごせるのは娘にとっての居場所があって魅力的だな、と感じました。

Tさん
わが家も息子二人が幼稚園からお世話になっています。園に通っているときから、休み時間に小学生が遊んでいるところや体育の授業などが目に入ってきて、環境や雰囲気の良さが伝わってきました。
学校説明会や見学会などにもお邪魔して確信に変わり、内部受験で進学することができました。
息子が幼稚園のとき、1年生の授業見学をしたのですが、どの子も集中して授業を楽しんでいる様子が印象に残っています。
こんな授業を息子にも受けさせたいと強く思い、入学を希望しました。
縁あって、1、2年生ではそのときの先生に見ていただき、大きく成長させていただいたことに感謝しています。

人工芝の校庭や屋上の広場など、天気が良い日は思い切り体を動かして遊べる場所をはじめ、校内には子どもたちの好き、得意を発揮できる場がたくさん!宝仙学園小学校:東京都中野区

校風のはなし

先生・保護者・子どもたち
三位一体の教育活動を実践

「おはようございます」。毎朝、校門に立って生徒を出迎える校長先生に、元気よく「おはようございます」とあいさつを返す生徒の声から宝仙学園小の一日は始まります。宝仙学園小学校:東京都中野区

Sさん
子どもだけでなく、保護者に対してもすごく開放的で安心できます。先生方と私たち保護者、そして子どもたちという三位一体の教育を行なっていると感じます。何人かの保護者がゲストスピーカーとして、授業をする日がありました。Zoomを通じてご自身の仕事内容についてのお話しや、理科室で授業をされた方もいました。子どもたちにとってはすごく新鮮な体験で、とても楽しかったと娘が話してくれました。
また、ICT教育が本格化した際に、それがどんなものなのか、保護者向けの授業や、学校教育について意見を交換する座談会を年に数回、開いてくださるなどの配慮もうれしいです。保護者同士のつながりも深く、クラスの懇親会は同じ年の子どもをもつ親同士の情報交換の場にもなっています。

Tさん
先生と子どもたちの距離の近さを感じます。
校長先生は毎朝、校門に立って通学してくる子どもたちに「おはよう」って声をかけながら出迎えてくださいます。
息子は校長先生のことを友だちのように慕っていて、今日はこんな話をしてくれたとか、その日の出来事を話してくれるたびにこっちが恐縮してしまいます。
でも、子どもから校長先生のそんな話が聞けるのは、絶対の信頼関係があってこそですし、宝仙学園ならではだな、と感じています。
担任の先生にも相談しやすく、連絡帳に気になることを書くと丁寧にお返事をくださったり、急ぎのときは電話でも対応してくださったりと、手厚さを感じます。
長男が中学受験のときは志望校選びの相談に乗っていただきました。
息子のことをよく見てくださっているので、性格にあった学校を提案してくださり、家庭での学習法や願書の提出なども助言をいただいて、本当に心強かったです。

Mさん
とてもバランスのとれた学校です。進学校ということもあり、宿題や課題など、家庭学習もたくさんあるんだろうと予想していたのですがそこまでではなく、初等教育ではむしろ情操教育に力を入れるという方針で、先生を友だちのように慕って遊んでいただいたり、ときに厳しく叱っていただいたり。
しっかりコミュニケーションをとっていただいているのは本当に安心してお任せできる点です。
それから、年に1回、けん玉大会があるんですね。全校生徒が挑戦し、1分継続の成功者が多いクラスが表彰される対抗戦で、開催される12月に向けてコツコツ練習するんです。
そこで集中力が養われましたね。私が通っていたころはなかったのですが、長男が次男に教えながら二人で練習している姿は微笑ましかったです。
こういう上級生が下級生に教えてあげるシーンが学校でも見られるそうです。

全校生徒が挑むけん玉大会。1分間継続できた人の人数を競う団体戦。10分間継続できるかを競う個人戦で、入賞するとトロフィーやメダルが授与されます。宝仙学園小学校:東京都中野区

勉強のはなし

基礎学力の定着に力を入れる
体験型学習でしっかり学ぶ

Tさん
娘の学年では、「シャープペンシルは学校に持ってきてもいいのか」という議題があがりました。
クラスごとの話し合いの後、1カ月の試行期間、試行期間後の振り返りなどを行った結果、「シャープペンシルの使用はOK」というルールになったそうです。
あと、異学年交流が多いのも特長的です。
例えば、6年生が1年生の「お世話係」となり、身支度や給食の配膳のお手伝いをしてあげたり、全学年を対象に登下校の方面別に縦割りで班を編成して、一緒に清掃をしたり。こうした活動を通して、下級生は上への憧れや尊敬の思いを抱き、上級生は思いやりやリーダーシップ力が身につきます。

Mさん
詩のポストというのが正面玄関にあって、月に1回ぐらいのペースで詩を書いています。
勤労感謝の日にお父さん、お母さんへとか、新年を迎えた気持ち、新入生の歓迎など、季節に応じたテーマで、1年生のときは子どもらしいというか、まだまだ拙い詩なんですが、学年が進むにつれて、本当に驚かされるぐらいのクオリティになるんです。
これは情操教育の賜物だと感じます。
私のころと比べると、思考を伸ばすというか、考えることを楽しむ学習が多いと感じます。
当時は学校側が用意したテキストを解くような授業が多かった記憶があるのですが、息子たちは例えば漢字でもただ書き取りをするのではなく、その感じを使って例文を作るとか。
それも詩と同じで最初はシンプルな例文なんですが、学年が上がるにつれてこっちが吹き出してしまうようなウィットに富んだ文章になるんですね。
基礎学習と日々の積み重ねの大切さを、子どもたちも理解していると思います。

Sさん
長女が1年生のときに、「朝の5分、夜の5分を大切に」というお話をいただきました。
それを聞いて朝は計算、寝る前の5分は漢字の書き取りなど、ちょっとしたことでいいのでやってみよう、と。
無理にあれをしなきゃ、これもしなきゃという詰め込みより、日々の積み重ねを大事にということ、次女、三女もずっと続けています。
私も漢字や社会の年号など、クイズを出すような感じで手伝えたのはいい思い出です。

ICTを早々に導入していただいたのもよかったです。
三女が小3のとき1人1台のiPadが支給され、それを機に自分で学習管理をするようになりました。
To Doリストを作り、ロイロノートにテキストや課題を保存するなど、主体性をもって学習に取り組むようになった姿を見て、成長が感じられました。

「十の戒め」に「人の悪口を言いません」「仲たがいさせることを言いません」とあるように、ときに協力し、支えあいながらみんな仲良く過ごしています。宝仙学園小学校:東京都中野区

行事のはなし

行事を通して知る、感じる
すべてが学びにつながる

Mさん
やはりこの数年、コロナでできなかったものもありますが、私のときも含めて記憶に残っているのは田植えと稲刈りです。
4年生が体験するのですが、校外で借りている田んぼで、6月に田植えをして、10月に稲刈りをし、収穫したお米はおにぎりにしていただきます。
田んぼに入ったときの土の感触とか水の温度は今でも覚えています。
きっと息子たちの記憶にも残っていると思います。

4年生は校外にある田んぼで田植えから稲刈りまで体験します。収穫したお米はおにぎりにして食べることで、食べ物のありがたみを知る食育にもつながります。宝仙学園小学校:東京都中野区

理科の実験が多いという話もありましたが、体験を重視してくださるカリキュラムは宝仙学園ならではだと感じます。
仏教に関する行事が多いのも特長です。
4月8日はお釈迦様の誕生日で、お堂の仏様に甘茶をかけます。また、境内で写生をするなど、お寺を身近に感じられる環境です。
普通は体験できないことをできるのも、子どもの情操教育につながっているんだろうなと感じます。

Sさん
少しお話が出ましたが私自身、けん玉大会が大好きで、宝仙学園ならではのいい行事だなと思います。
これはコロナ禍でも各教室に分かれて実施できたのが良かったです。
長女が1年生のとき、練習を始めたタイミングで私は買い物に出たんですが、帰ってくると汗びっしょりになりながらずっと続けていて、それを見ていた次女も三女も、入学すると一生懸命、練習していました。
三姉妹でカチカチカチカチやっていたのを今でも覚えています。
けん玉で集中力が磨かれましたね。中学受験を乗り越えられたのも、毎日の積み重ねが大切であることを教えてくれたけん玉のおかげと言っても過言ではないと思います。

Tさん
毎年、10月に開催される宝仙祭は子どもたちが楽しみにしていた行事のひとつです。
これは幼稚園から大学まで同日に開催される学園祭で、園児さんが小学校に、児童が中高や大学に遊びに行くなど、総合学園ならではのイベントです。
5年生は低学年の子たちを楽しませるための企画をするのが恒例で、ゲームコーナーなどを開催します。
いかに楽しんでもらうかをテーマに一生懸命、考えて、一緒に遊んであげる姿はお兄さん、お姉さんになるきっかけとなっています。
これを経験することで、翌年から最高学年になるという自覚も芽生えるようです。

それ以外の学年は歌や合奏の発表などを行い、保護者や園児さんなどに披露します。息子は群読に挑戦しました。
みなさん感情を込めて、しっかり間合いを図りながら読む姿がとても素晴らしく、感動しました。
父母会でも各学年の幹事さんがバザーやゲームコーナー、軽食販売などを企画して出店して大いに盛り上がるのですが、最近はコロナでできていないのが残念です。

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