これからの時代をしあわせに生きるHappiness Creatorを社会に輩出するために、自律型学習者を育てます。大切にしていることや、取り組みなど、校長先生にお話を伺いました。
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社会を自分ごととして捉える
自律した日本人に
新渡戸文化小学校の教育の最上位目標は「ハピネスクリエイターの育成」です。初代校長である新渡戸稲造先生が残した「生まれてきた大きな目的は、人のために尽くすことにある」という言葉に基づいています。
日本財団が行った18歳意識調査によると、自分の国の将来について「悪くなる」という日本の回答は35・1%だったのですが、それよりも「どうなるか分からない」という、当事者意識が低い回答が30・7%もありました。これが問題と捉え、当事者意識をもった自律した人間が育つ仕組みが必要と考えました。
全校ミーティングと
プロジェクト型の学び
本校の特長的な取り組みである「全校ミーティング」は、ひとつのテーマについて全児童で考える取り組みです。テーマについて学級で話し合い意見をまとめ、学校全体に表明します。
次に「にとべサミット」で各学級代表が一堂に会し、保護者や先生の考えも知り、立場によって視点が異なることも学びながら合意形成できるよう協議を進め、結論を出していきます。これまで全校ミーティングは7回実施されており、第2回目は何人かの女子児童による、制服で登校後、すぐに体育着に着替える規則を変えてほしいというものでした。
結論として、制服をきちんと片付ける練習になるので、低学年は着替える。高学年は時間割を見て自分で判断する、という規則改正となりました。子どもたちはよく考えたと思います。
もうひとつの学びの特長は、探究型の学びを行う「プロジェクト科」です。子ども自身が問いを立て、情報を収集し、仲間と意見交換や協働しながら探究していきます。その学びを新渡戸祭やスタディフェスタといった場で、工夫したプレゼン等でアウトプットをします。
全校ミーティングで学校の規則を変えてきた経験から当事者意識が高まり「未来は変えられる」というマインドが育っていくと思います。プロジェクト科では、探究する楽しさやプロセスを経験しながら、主体的に学ぶ姿勢を身につけます。新渡戸文化小学校で得るこれらの経験は、よりよい未来を作り出す“ハピネスクリエイター”への大きな一歩となるでしょう。
真の理解と成長を促す
プロジェクト科の深い学び
新渡戸文化小学校では、総合的な学習の時間を「プロジェクト科」と名付け、プロジェクト型の学びに取り組みます。答えのない問いに対して、ひとりで考えたり友だちと協働したりしながら探究を進めます。
特長は学びの「アウトプット」。学んだことをカードゲームにしたり、身体表現で演じたりと、多様な表現方法で表します。9月に行われる新渡戸祭と、3月のスタディフェスタは、アウトプットの舞台。
1、2年生も生活科をベースにプロジェクト型の学習に取り組んでおり、2年生は「まちたんけん」と題して近隣のさまざまなお店に足を運びました。そこで聞いたお話をもとに教室内にお店を再現。スタディフェスタで「にとショップ」を開くというアウトプットを行いました。自分で理解し、発表することが深い学びにつながっています。
学校で習い事が完結する!
安全・安心の環境が好評のアフタースクール
100名を超える児童が集うアフタースクールは、同校を象徴する取り組みのひとつ。定員数は設けておらず、希望するすべての児童を受け入れています。最大の特長は20を超えるプログラムがあること。
サッカーやバスケットボール、ダンスなど、体を動かす運動系から、書道やアート、ヴァイオリン、ピアノ、クッキングなどの文化系、さらに英語やそろばん、プログラミングなどのお勉強系まで幅広くラインナップ。それぞれ専門の講師を招いて、質の高い指導を行っています。「放課後、学校内で習い事が完結できるとあって、多くのご家庭から高い評価をいただいています(杉本校長)」。
もちろん専用の部屋で自由に過ごすことも可能。料金にプログラム費も含まれており、好きなプログラムを自由に選べるのも人気の理由です。