『自主性と創造性』を教育理念とし,知的好奇心を持って自ら課題に取り組み,困難があっても新しい道を切り開くことができる力を育てます。大切にしていることや、取り組みなど、校長先生にお話を伺いました。
掲載されている、ビタミンママ本Vol.98「わが子の将来を左右する幼児期の過ごし方」の詳細は→コチラ▶︎
縦割り活動から学ぶ
自分で考えて行動すること
日本大学藤沢小学校の教育理念は「自主性と創造性」です。日本大学の理念および目的である「自主創造」には、自分で考えて、自分で学び、自分で行動できる人を育てたいという思いが込められています。小学校ではその基礎の部分を、きちっと身につけることを目標にしています。
そこで体験授業や、普段の授業では自分で考えて発言する機会をたくさん設けるなど、少しでも「自分で何かをする」というところにつなげてほしいという思いをもって、教員一同、日々の教育活動に取り組んでいます。
縦割り活動は代表的な例で、1年生から6年生がひとつのグループになり、毎週水曜日の学活ではレクリエーションを楽しんだり、制作に取り組んだりします。6年生は活動内容の説明を考えて、自分の言葉で下級生たちに伝えます。下の子たちは先輩の言葉をしっかり聞き、理解しようとします。そして理解したうえで、自分でやってみる。うまくいかないときは上級生が誰に言われることなく、アドバイスする姿が見られます。こうした活動を通して、個々の成長を促しているのです。
本校には4〜6年生が縦割りで活動する委員会もあります。例えば環境委員会は「10月は落ち葉が積もる中庭の掃除をしましょう」といった計画に基づいて清掃活動を行います。しかし、目立ったゴミがあると計画になくても委員の児童たちが自主的にきれいにしてくれています。また、コロナ禍では手洗いを推奨するポスターを作ってくれました。自分たちで考えて「今、これが必要だからやろう」と、自発的に活動している姿を見ると、本校の理念が浸透していることを実感します。
日本大学との密な連携で
子どもたちの好奇心を刺激
本校に隣接する日本大学生物資源科学部との連携も特長です。生物が専門の大学の先生から海洋生物のお話しを聞いたり、農産部の学生と野菜の収穫をしたり、本物のフグやアカハライモリを、恐る恐る、でも興味深そうに触ってみる子どもたちの表情から、知的好奇心が刺激されていることが伺えました。日本大学藤沢小学校には、教科書だけでは得られないたくさんの学びが溢れています。
協調性や思いやり、責任感など
非認知能力を高める
日本大学藤沢小学校では3年生から宿泊体験学習が始まります。7月に行われる3〜5年生の林間学校は清里へ。3年生はハイキングですが、4年生、5年生は登山に挑戦。学年を追うごとに歩くコースは長くなり、険しい箇所も出てきますが、仲間と声をかけ合いながら頂上を目指します。この経験から子どもたちは協調性や自主性、そして歩き切ったことで得られる達成感や自己肯定感などの非認知能力を身につけます。
また、3年生では災害時を想定して学校に宿泊する「防災宿泊訓練」も。6時間目まで授業を受けたあと、大地震が起きたと想定して体育館に避難し、寝床のエアマットを準備したり、防災食を食べたりするなかで防災への意識を高めます。