私立小学校では、創立理念に基づいた独自の教育・カリキュラムを行っています。その中でも、特長のある学びで子どもを伸ばす教育を実践している4校を紹介します。
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1年生から実践する少人数の英仏語教育
フランス政府公認の国際的資格試験にも挑戦
カリタス小学校(川崎市多摩区)
幼稚園から高校までのカトリック教育を行うカリタス学園。小学校は男女共学で、1年生から少人数での英語・フランス語教育を行っています。低学年は外国語として週に1~2時間、高学年は週3時間(英語が週2時間、仏語が週1時間)の授業があります。
低学年では歌や絵本を通して、時に体を動かしながら英語やフランス語の音に慣れ親しみ、3年生からは教科書を使い、電子黒板やタブレットなどのICT機器も積極的に活用し、今まで学んできたことを体系的に整理していきます。対話や発表の時間が多い実践的な授業や、英仏語でスピーチを行う学習発表会、仏検をはじめとする検定試験への挑戦など、外国語への興味が自然と高まる環境が整っています。
子どもが学校の主人公
本物との出会いから育まれる学びの力
和光鶴川小学校(東京都町田市)
「学ぶ子ども」が主人公の和光鶴川小学校。子ども自身が自ら考え、多様な他者と関わり、つながることを教育の理念とし、「考える力」を育むために、多様な本物との出会いが用意されています。学校の敷地の30%を占める自然豊かな雑木林にはたくさんの発見や不思議が存在していて、子どもたちの好奇心は尽きません。そこからたくさんの「なぜ」が生まれ、子どもたちの知りたいこと、やりたいことを出発点に学習を進めます。
そして「なぜ」について自分の頭で考え意見をもつこと、それをしっかりと伝えること、相手の意見をしっかり聞くことの大切さを学びます。仲間とともに成長し、学ぶ楽しさを知ることができる環境が和光鶴川小学校には揃っています。
建学の精神は「自然が教科書だ」
学ぶ楽しさと豊かな人間性を育む「ゆたかの時間」
菅生学園初等学校(東京都あきる野市)
菅生学園が誇る豊かな自然環境を活かした体験学習が「ゆたかの時間」です。「山・川・土」の3つの柱を軸に、里山の四季の変化や動植物に触れることはもちろん、稲作や味噌作り、近隣の牧場見学など、教科書横断型のさまざまな活動を進めています。
また、東海大学の教授の指導のもと専門性の高い特別授業も行っており、現在取り組んでいるのが校地に野生生物のすみかを創出する「生物多様性プロジェクト」です。一例として大学生がつくった巣箱に4年生が図工でペイントを施し、校内の樹木に設置しました。こうしたさまざまな体験から生まれる「発見」や「感動」こそが、思考や人格形成の出発点となります。
主体的で創造的な教育を推進する
「六浦小モデル」プラン
関東学院六浦小学校(横浜市金沢区)
こども園から大学・大学院までを擁する総合学園「学校法人関東学院」が設置する関東学院六浦小学校は、キリスト教の精神に基づく豊かな人を育てる教育を行っています。認知能力に加え、非認知能力を育む教育プログラム「六浦小モデル」は、「私のパレット」「私のポケット」「私のドア」の3本柱で構成されています。
「私のパレット」は子ども自ら学び方(コース)を選択するシステムで、学びの個性化、自律的な学びを推進します。「私のポケット」は、子どもたち一人ひとりの「好き」を探究する個人総合の時間で、1年を通して企画・研究し、学年末にその成果を発表します。「私のドア」はICTを活用し、国内にとどまらず、世界とつながる様々な学びを通して実社会への興味関心を深めます。