放課後もワクワクの体験を! 新たな世界が広がる豊富なプログラム<湘南学園小学校>

学校の授業終了後の放課後や夏休みなどの長期休暇の際に、最長19時まで学校内で過ごせるアフタースクール。湘南学園小学校では10年前から「放課後NPOアフタースクール」が運営を担っており、子どもたちにさまざまな体験を提供しています。その特長や湘南学園小学校ならではの活動について、責任者の中條ゆきおさんにお話をうかがいました。

子どもの居場所づくり+習い事。その両方を学校内で開設

湘南学園小学校のアフタースクールの様子

アフタースクールの大きな役割のひとつが、いわゆる学童のような居場所機能です。1日の授業を終えた児童が「さようなら!」と教室を後にしてアフタースクール専用の教室へ向かうと、そこでは運営スタッフが「おかえり~!」と温かく迎えてくれます。

もうひとつは、スポーツ、文化、音楽、学びといったバリエーション豊富なプログラムによる習い事機能です。いずれも学校内で完結できるため、保護者にとっては安全・安心、子どもたちは移動のストレスもなく、慣れ親しんだ施設内で充実した時間を過ごすことができます。

湘南学園小学校のアフタースクールの様子(工作)

サッカーは校庭、料理は家庭科室、科学実験は理科室、ピアノやバイオリンは音楽室と、学校の専門教室や施設を活用できるのも特長です。さらに、学校の先生方がすぐそばにいるため、ときおり子どもたちの様子を見に来てくれることも。運営スタッフと先生方とのコミュニケーションもしっかり取れているので、日ごろから情報共有を欠かさず、何かあれば的確に対応してくれます。

地域密着型、湘南学園ならではの活動が盛りだくさん!

湘南学園小学校のアフタースクールの様子(マリーンスポーツ)

夏休みに、サップやカヤックを体験するスペシャルプログラム

プログラムは大きく分けて3種類あります。まず、チアリーディング、英語、プログラミング、華道と茶道をたしなむ日本文化など、週1回や隔週で実施される定期プログラム。そして、さまざまな分野の専門講師を招いて不定期で開催するスペシャルプログラム。

なかでも、ジオラマ界のスペシャリストが講師のNゲージ、生き物カメラマンによる生き物の掴み方と撮影講座、陶芸などが人気です。3つめは、子どもたち自身やスタッフが企画するアクティビティ。ミシンで作品を縫ったり、遠くまで飛ぶ紙飛行機を作ったり、子どもたちの「やってみたい!」という思いを形にする活動です。

湘南学園小学校のアフタースクールの様子(ミシンを使って作品作り)

子どもたちの「やってみたい!」という思いを形にする活動の様子(ミシンを使って作品作り)

夏休みには、湘南という立地を生かし、近くの海に出かけて、サップやカヤックを体験するスペシャルプログラムもあります。近隣でマリンスポーツ教室を運営している方や、湘南在住のライフセーバーが講師を務めてくれるなど、地域のみなさんとの繋がりも大切にしています。

また、幼稚園から中高一貫校までの総合学園という環境を活用した取り組みも行われています。例えば、中高には3Dプリンターやレーザーカッターといった設備が備えられており、モノ作りに興味がある児童がお兄さん、お姉さんたちに教えてもらいながら立体作品を作ったり、中高バドミントン部の生徒がバドミントンを教えてくれたり、図書委員会の生徒が中高の図書館で面白い本の紹介をしてくれるなど、連携した取り組みが広がっています。

さらに、華道の先生は湘南学園OG、プリザーブドフラワーで飾りを作る教室や、パン作り教室の講師は保護者が務めてくれるなど、湘南学園愛にあふれる方々の全面バックアップが多いのもこの学園のアフタースクールならではだといいます。

自主性や表現力を育み、自分の「好き」を見つける

湘南学園小学校のアフタースクールの様子

通常の平日アフタースクールの基本的な過ごし方は、まず学校の宿題をして、おやつタイムがあり、そこからが自由時間。プログラムに参加したり、好きなことをして遊んだり、思い思いに楽しみます。

ただし、これは強制ではありません。「自分で考えて行動できるような声掛けやサポートを大切にしています」と中條さん。低学年のうちはルーティーンが身につくように、「先に宿題やろうか」とスタッフから声を掛けることも多いそうですが、高学年ともなると、たくさんのお友だちがいる早い時間帯に思い切り遊んで、人数が減ってくる夕方に宿題をするというように自分でスケジュールを立てて行動できるようになる、と言います。「子どもたちが自ら選択していろいろな体験をしたり、保護者や先生以外の大人と接することで、そこから何か好きなことを見つけるきっかけを掴んでもらいたいんです」。

湘南学園小学校のアフタースクールの様子(化石発掘)

昨年度末、湘南学園の高等学校を卒業する生徒がアフタースクールの教室を訪れました。小学校3年生から6年生まで、定期プログラムで茶道と華道を学ぶ日本文化を選択していた男の子で、伝統工芸を学べる大学に進学することになった、との報告でした。「アフタースクールでずっと華道と茶道をやっていたことで自分の好きなものが見つかった、将来の夢に繋がる体験だった、と言ってくれてとても嬉しかったです」。

今年度からの新たなチャレンジは、児童が講師役になる取り組みです。スペシャルプログラムのなかには、児童や保護者からのリクエストにより実現したものもあり、「化石発掘講座」もそのひとつ。化石が大好きな男子児童からの熱烈な要望により開講したところ、その児童がとても熱心に講師の先生の話を聞き、一生懸命ノートを取っていました。

そこで、今度はその児童が下級生たちに「化石発掘講座」をすることに。自分でスライドを作り、講師として来てくれた地質学の教授にお願いして化石の材料となる石も送ってもらいました。こうした取り組みにより、自主性や社会性に加えて表現力や発信力にも磨きをかけ、自分の「好き」や「得意」を周りに伝える学びへとつなげています。

湘南学園小学校の生徒による「化石発掘講座」

児童による「化石発掘講座」

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湘南学園小学校のアフタースクールの様子(マリーンスポーツ)
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