森村学園初等部の保護者に聞いた「私たちの学校自慢」

自由闊達な教育理念を持ち、自己表現を奨励する森村学園初等部。保護者の方々からお話を聞きました。

メンバー

  • Yさん(保護者)

    小6に長女、自身も高等部の卒業生

  • Sさん(保護者)

    小6に次女、三女、小6に四女、長女も卒業生

  • Kさん(保護者)

    小6に次男

この学校を選んだ理由

豊かな自然環境と
家族のような温かさが魅力

森村学園初等部:横浜市緑区

Yさん
私は父の仕事の関係で転校を繰り返し、高等部で森村学園に入りました。
この学校には家庭的な温かい雰囲気があり、今でも付き合いが続いている大切な友人の、多くが高等部の同級生です。
娘には安心できる環境でのびのびと学校生活を送ってほしいと思っていたので、幼稚園から通わせることにしました。

Kさん
うちは通学に約1時間半かかるので、最初は選択肢になかったのですが、夫の友人が卒業生で、「すごくいい学校だよ」とすすめられて、見学会に参加しました。
自然豊かな環境に加えて、真冬でも半袖半ズボンで元気に遊ぶ児童の姿や、全力で一緒に遊んでくれている先生方を見て、息子にぴったりだな、と思いました。
ただ、やはり通学時間が長いのが気になって、通えるかどうかを検証するためにも、さまざまな行事や説明会に参加しました。
最後は先生にご相談して、「遠くから通っている子もたくさんいるので大丈夫ですよ!」とおっしゃっていただいたことも後押しとなり、通わせることを決めました。

Sさん
大学時代の友人が森村の卒業生で、私がアルバイトで家庭教師をしていたときの教え子も森村に通っていました。
そうしたつながりがあって、よく学校の話を聞いていたのですが、みんな自分の学校が大好きなんですよね。
それで興味を持ち、長女の小学校選びのときに説明会に参加したところ、自分らしさをしっかりもっている自己肯定感の高い子が多いと感じ、この学校に決めました。
今、双子の次女と三女、一番下の四女も初等部に通っていて、4人の娘たちすべてを受け持ってくれた先生もいらっしゃいます。
任せて安心、親の私より学校が育ててくださっているような感じです(笑)。

勉強のはなし

英語、ICTが充実
考える授業で好奇心が育つ

全児童に1台ずつiPadを貸与。「Apple Distinguished Educator」の認定を持つ専科の先生がスキルだけではなく適切な使い方やネットリテラシーも指導してくれます。森村学園初等部:横浜市緑区

Yさん
1年生からネイティブの先生による英語の授業があります。コロナ禍で海外旅行にも行きにくい状況ですから、学校で外国人の先生と接する機会やオールイングリッシュの授業があるのはありがたいですね。
あと、1人1台iPadをもっていて、動画や資料の作成、プレゼンには強くなります。
娘は私よりプレゼン用のスライド資料作りが上手だと思います(笑)。
以前、社会科の授業の一環で子どもたちが作ったニュース番組を見せてもらったことがあり、本当のニュース番組のような出来栄えに驚きました。
内容や設定から自分たちで考えて、撮影や編集をして。
娘はあまり自分が前面に出るのは好きではないタイプだと思っていたのですが、そのときはしっかりとインタビュアー役を務めていて、成長を感じました。
英語でのプレゼンもあります。自分の好きなものを紹介して、なぜそれが好きなのかをみんなに伝える、という内容のとき、娘は、「水族館が好きで、将来、飼育員になりたい」という趣旨の文章を英語で作って覚え、発表していました。
恥ずかしがり屋で人前でのプレゼンが苦手という子に対しても、まわりの子は絶対茶化したりせず、「うんうん」「すごいね!」と聞いてくれるんです。
その雰囲気があるおかげで、パフォーマンス力が身につくのだと感じます。

森村学園初等部:横浜市緑区

Kさん
どの科目の授業も、一方的ではなく、みんなで考えてアイデアを出しあっていることが多いと思います。
算数の問題の答えを導き出すまでにいくつかのルートがあるとしたら、それを全部認めて、「そういう考え方もあるんだ」と。
国語の授業でも、さまざまな意見が出ると、先生はそれをすべて黒板に書き出してくれて、「どうしてそう思ったの?」と聞いてくださるんですよね。
だから、森村の子たちは他人の意見をしっかりと聞けて、お互いのことを認めあえるのだと感じています。
科目によって、それが得意な子と不得意な子はいますよね。この学校では、算数でも音楽でも、得意な子が教えてあげる、というのがごく自然に行われています。
みんなが輝きを発揮できる場所がどこかにあるというのは素敵ですよね。

Sさん
水泳記録会、ボール大会、都道府県カルタ大会、コマ回し大会、将棋、調理実習、プレゼン、ディベートなど、授業の一環としてのイベントが多いです。
何事も本物を体験することを大切にしてくださっているので、知らず知らずのうちに好奇心や自主性が育っていると思います。
しかも、友だちがそれぞれ得意な分野で活躍している様子を、娘たちは自分のことのように自慢気に報告してくれます。
素直な子が多く、みんながみんなをどこかで認めているんですよね。大器晩成型かもしれませんが、「この子たちは将来伸びる!」という可能性を感じさせてくれます。

行事のはなし

楽しみながら成長!
友だちとのきずなも深まる

広い校庭で開催される運動会。コロナ禍では保護者にオンライン配信されていましたが、2022年度は保護者も来校しての応援が可能になりました。森村学園初等部:横浜市緑区

Kさん
2022年度は久しぶりに学校で運動会を見ることができてうれしかったです。
6年生は、準備や進行を担当します。
下級生の面倒を見たり、用具を運んだり片付けたりと、裏方の仕事を頑張っている姿にわが子の成長を感じました。
息子自身は宿泊行事が楽しかったようです。
コロナ禍で4年生のときは中止になってしまいましたが、5年生では1泊で林間学校、6年生では林間学校もスキーも両方行けました。
友だち同士のきずなもさらに深まったみたいで、思いきり楽しんでニコニコ顔で帰ってきました。

Yさん
私がアウトドア派ではないので、林間学校でのハイキングや川遊び、スキーなどを学校行事として体験させていただけて助かっています。
娘はやや怖がりな面があるので、「スキーは大丈夫かな?」と心配でしたが、すごく楽しかったようです。
学校というフィルターを通すと、何でも楽しめるんですね。

Sさん
11月にみなとみらい大ホールで開催される音楽会は私が楽しみにしている行事のひとつです。
休み時間や放課後も使って頑張って練習してきた歌と演奏を大きな舞台で発表する堂々とした姿は感動的で、終わったあとの達成感溢れる表情もとても素敵です。
また、学年を重ねるごとに声や体格にも成長を感じられて、毎回思わず涙が溢れます。
6年生の双子の娘たちは、それぞれ指揮者と歌のソロパートに立候補して、友だちや先生方のサポートのおかげでなんとかやり遂げました。二人ともよく頑張ったな、と思います。

森村学園初等部 ビタミンママ

独自の取り組み

素直さとやさしさに加え
自ら学ぶ意欲が育つ環境

森村学園初等部 ビタミンママ

Mさん
幼稚園から高等部までの一貫校なので、自然と年下の子たちへの思いやりの気持ちと、上級生への憧れや尊敬の思いが育まれます。
通学時には、「電車の中だけじゃなくてホームでも静かにね」とか、「傘をそうやって持つと危ないから気をつけよう」などと、お兄さん、お姉さんたちが声を掛けてくれるのが当たり前の光景で、親としても心強いです。
アットホームな雰囲気のなかでの学校生活で、やさしくおっとりとした子が多いイメージですが、芯は強いと思います。それはやはり、些細なことでも褒めてもらえて、自己肯定感が高いからではないでしょうか。

森村っ子たちにとってはそれが当たり前で、すごくぜいたくなことだというのはまだ分かっていないと思いますが。
卒業して、大学に進んだり、社会に出たり、自分が親になったりしたときに、ここのありがたさに気がついてくれればいいかな、と(笑)。

Kさん
校内に森があるという自然環境が最高です。
あるとき、擦り傷だらけで帰ってきたことがあって、「どうしたの?」と聞いたら、「総合の時間に森で秘密基地を作っていたから仕方ないよ」と。
擦り傷など気にならないくらい、どういう基地を作ろうかとみんなでアイデアを出しあい、協力して作り上げることに夢中だったようです。
学年によって遊べる場所がエリア分けされているので、引き継ぎみたいなことをするんです。
上級生からしたら、「使い方を教えてあげる」という感覚で、張り切って説明書のようなものを作っていたこともあります。

「どこに秘密基地を作る?」と森で相談する段階から好奇心は全開です。休み時間の森は3~4年生の遊び場。学年ごとに遊べる場所がエリア分けされています。森村学園初等部:横浜市緑区

Sさん
何でもいいので自分の興味があることを1日1ページ分勉強する「自学」という宿題があります。
1年生からあるので、始めの頃は何をすればいいのか悩んでいたこともありましたが、次第に気になることを見つけては本やiPadで調べながら深く掘り下げていくようになりました。
あるとき、ひたすら化学式を書き出したことがあります。
きっかけは、「友だちが読んでいた本にへんてこな形のアルファベットのようなものが書いてあるのを見て気になったから調べ始めた」と。
理科の授業で人体についての勉強をしたあとは、突然、心臓に興味を持ち始めて、心臓の病気についていろいろと調べていました。
それは結構長く続いていて、結果、6年生で心電図検定に合格したんです。自ら学ぶ力ってすごいな、と驚かされました。

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