虫歯や口臭の原因、風邪にかかりやすくなることも
お口ポカンに注意しましょう
お子さんがテレビを見ているときや、ボーっとしているとき、寝ているときなどに、自然と口を開けていることに気付くことはありませんか?それは、口呼吸をしているのかもしれません。
哺乳類は、鼻呼吸が本来の姿で、口呼吸をすると虫歯や口臭の原因になったり、くちびるがカサカサになったり、さらに口の中が乾燥して感染症リスクが高くなるなど、さまざまな不調につながることがあります。
口呼吸の原因はさまざま それぞれの専門医に相談しましょう
歯並び(上顎前突、下顎前突)が原因になる場合
上顎前突は俗にいう「出っ歯」と呼ばれるもので、歯が前に飛び出している状態です。下顎前突は「受け口」とも呼ばれ、上の歯より下の歯の方が前に出ている状態、つまりかみ合わせが逆の状態です。これらによって口が閉じにくくなり、結果として口呼吸が多くなります。歯並びやかみ合わせの悪さは集中力の低下にもつながるので、幼児期のうちに矯正歯科医に相談しましょう。
鼻づまりが原因になる場合
鼻は、吸った空気と一緒に体内に入ろうとする細菌、ウイルスなどの侵入を防ぐので、感染症予防に大切な役割を持っています。しかし、子どものころからアレルギー性鼻炎や花粉症になると、鼻がつまっていることが多く、結果、口で呼吸するくせがついてしまいます。この場合は、耳鼻咽喉科への相談をおすすめします。
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口周りの筋力強化は 日頃の遊びや食事で工夫を
口呼吸によって、唇を開閉する筋肉、あごや舌の筋肉なども低下します。幼児期からこれらの筋肉強化を心掛け、鼻呼吸への習慣を付けましょう。
口の筋肉を使う遊びをする
しゃぼん玉や吹き戻し、風船など、ちょっと昔懐かしいおもちゃがおすすめです。また、ラッパやハーモニカ、笛などの楽器もいいですね。
食事を工夫する
豆やイモ、根菜、きのこ、海藻などはかみ応えがあって、あごを鍛えるにはもってこいの食材です。歯の表面をきれいにする性質もあります。そう考えると、日本食は優れた食事だということがわかります。赤身のサイコロステーキ、魚やイカの干物など弾力のあるものは、口周りの筋肉強化だけでなく、よくかむことで唾液の分泌がよくなり、虫歯予防にもなります。また、おやつはスナック菓子のような柔らかいものではなく、干しイモやせんべい、するめのようにかむことを楽しめる昔ながらのものを選んでみましょう。
お話
アリビオ矯正歯科クリニック
院長 久保田 雅人 先生