秋は文化祭シーズン。中学受験を考えるご家庭にとっては、学校の雰囲気を肌で感じる絶好の機会です。パンフレットや説明会では伝わりにくい「生徒の表情」や「校内の空気感」に触れることで、親子ともに具体的に学校生活をイメージしやすくなります。
ただし、文化祭は楽しいイベントである一方で、意識的に見る視点を持たなければ単に「楽しかった」で終わってしまうことも。
この貴重な機会に学校の「素顔」を知り、志望校選びを確かなものにすることが大事になってきます。そこで今回は、文化祭を”学校選び”に役立てるために、「親の視点」と「子どもの視点」、それぞれの注目すべきポイントを整理しました。
素敵な学校との出会いをつかむための一助となりましたら幸いです。
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親の視点で確認する3つのポイント
保護者の方には、学校の教育方針や校風が、お子さまの個性と合っているかを見極めるヒントを、文化祭で見つけていただきたいと思います。
まず、在校生の雰囲気をよく観察してみましょう。明るくあいさつを交わす姿や、展示や発表に取り組む真剣な表情からは、その学校が大切にしている「人間性」が伝わってきます。部活動の展示や発表を通じて、在校生がどのように学校生活を謳歌しているか、ぜひ想像してみてください。
次に、施設や校内の様子も重要なチェックポイントです。校舎の清潔感、教室の整理整頓、食堂や図書館の雰囲気は、日々の学校生活に直結する大切な要素です。実際にトイレを使ってみると、学校ごとの考え方や管理体制が垣間見えます。
最後に、先生方の様子にも注目しましょう。在校生や保護者の方と笑顔で言葉を交わす姿からは、学校が築き上げている温かい信頼関係を感じることができます。
説明会では得られない「学校の日常の顔」を知る絶好の機会として、ぜひ意識してみてください。

子どもの視点で体験する文化祭 未来の自分を見つけるヒント
一方、お子さまにとって文化祭は「未来の自分」を具体的に想像する特別な時間です。パンフレットや説明会ではわからない学校のリアルな楽しさや雰囲気を肌で感じ、心ときめく瞬間を見つけることが、受験への大きなモチベーションになります。
わが家の息子も、当時大好きだった折り紙をきっかけに、「この学校に通いたい!」という気持ちを強くもった経験があります。開成中の折り紙研究会の展示に目を輝かせていると、部員の生徒さんが親切に声をかけてくださり、とても良い印象をもったそうです。この体験によって、息子が「開成に行きたい!」と強く憧れを抱くきっかけのひとつになったのは言うまでもありません。
舞台発表や部活動の実演を見て「自分もやってみたい」と思えたか、展示を通じて「この学校、楽しそう!」と感じられたかは、その学校が子どもに合っているかどうかを考える上で大切な手がかりになります。
説明会のように先生の話を聞く場ではなく、在校生のありのままの姿を通して、”未来の自分”を重ねやすいのが文化祭の魅力です。
帰宅後は「どんなところが良かった?」「もしこの学校に通ったら何がしたい?」など、感想を尋ねる会話をぜひしてみてください。
当時通っていた塾の先生が、「子どもは意外と、自分の安心できる居場所がわかるものです。文化祭で『この学校、良いな』と感じた声に、耳を傾けてあげてください」とおっしゃっていたのを思い出します。
そうした小さな気づきや感情の動きこそが、将来への学校選びにつながるのです。
文化祭で芽生えたお子さまの「ワクワク」という感覚を大切に、ぜひ親子で文化祭を心から楽しんでみてはいかがでしょうか?

開成中高卒・東京大学理科Ⅰ類に現役合格した、ちょっぴり運動が苦手な息子の母です。小・中・大学受験を親子で乗り越える中で、数えきれない程の試行錯誤と失敗を経験しました。そんなリアルな体験談が、少しでも皆様の参考になれば嬉しいです!
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