「周りの子は、大人びて見えるのに、うちの子はいつまでも幼い…。このまま中学受験なんて無謀では?」と感じるご家庭も多いのではないでしょうか?
わが家の息子も、本当にマイペースで幼稚な子どもでした。
噂に聞く中学受験の厳しい競争を、この子の、のんびりした性格で乗り越えられるのかと、悩んだことも一度や二度ではありません。
しかし、そんな息子だったからこそ、中学受験を通して思いがけない成長を遂げることができました。もし今、お子さまの精神年齢の幼さに悩んでいる方がいらっしゃいましたら、この記事が少しでも前向きな気持ちになるきっかけになれば幸いです。
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好奇心と空想が原動力?マイペースな低学年時代
低学年から進学塾に通い始めた息子。他の習い事には全く興味を示さず、「面倒くさい」が口癖でしたが、なぜか塾の授業だけは「面白い!」と遊びに行くように通っていました。
そんな彼にとって塾でのテストは「真剣勝負の場」というよりも、ゲーム感覚に近かったのかもしれません。「100点間違いなし!」と自信満々に帰宅しては、驚くような点数をとることも日常茶飯事。その根拠のない自信に、親の私も首をかしげるばかりでした。
机に向かっても、気がつけばハリーポッターの世界へ旅立ち、戦国武将が降臨して武田信玄になりきったりと、学習よりも空想に夢中になることもしばしばでした。まさに「幼さ」と「マイペース」の塊。
純粋な「好奇心」と「好き」を大切にしてきた低学年時代でしたが、高学年に入ると初めて壁にぶつかり、息子にとって大きな転機になる出来事が待っていました。

小5の「悔しさ」を転機に 息子の自主性が芽生えた瞬間
小学5年生のある模試で、息子は大きな挫折を味わいました。相変わらず根拠のない自信でテストに臨んだものの、結果はこれまでにないほど厳しい成績。仲が良かった塾友とクラスが離れてしまったことも、彼にとっては大きなショックとなりました。
この出来事は、息子にとって初めて味わう大きな「悔しさ」でした。その気持ちが原動力となり、「次こそは頑張る」と自ら机に向かう時間が少しずつ増えていったのです。さらに、塾の先生から「君の強みは、粘り強さだよ」という温かい言葉も息子にとって心に残る支えのひとつとなりました。
そうした励ましもあり、努力の積み重ねが結果に結びつく経験を少しずつ重ねることで、勉強への向き合い方が受け身から主体的なものへと変わっていったのです。親としては、ただ息子を信じて静かに見守ることがなにより重要だったのだと今でも感じています。

中学受験がもたらした、かけがえのない「心の成長」
5年生で初めて大きな壁にぶつかり、悔しさを力に変えて努力を重ねるようになった息子。そこからも、ここでは書ききれないほどの失敗や成功を繰り返す日々でしたが、その歩みの先にあったのは、志望校合格だけではありませんでした。今振り返ると、「それ以上に価値ある心の成長」こそが最大の実りだったのです。その中には、例えばこんな力も芽生えていました。
- ひとつの目標に向かって粘り強く努力する姿勢
- 上手くいかない悔しさをバネにして次につなげる力
- 限られた時間を自分で工夫して使う力
これらはすべて、社会に出てからも役立つ貴重なスキルです。
かつては「幼い息子に中学受験は無謀だ」と悩んだ日々。しかしその経験を通して身につけた精神的な強さと工夫する力は、今も息子の人生を支える財産となっています。
もし「うちの子はまだ幼いから…」と不安を感じている方がいらしたら、どうか心配し過ぎずに見守ってあげてください。きっとその子なりのペースで、大きな成長を見せてくれるはずです。

開成中高卒・東京大学理科Ⅰ類に現役合格した、ちょっぴり運動が苦手な息子の母です。小・中・大学受験を親子で乗り越える中で、数えきれない程の試行錯誤と失敗を経験しました。そんなリアルな体験談が、少しでも皆様の参考になれば嬉しいです!
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