模試に追われ、過去問への取り組みも同時進行。
中学受験の秋は、本当に息つく間もないほど慌ただしい時期ですよね。この時期、過去問を解いても思うように点が取れず、親子で沈黙する瞬間——。多くのご家庭が経験される「試練のとき」ではないでしょうか?特に第一志望の過去問で結果がふるわないと、「もうダメかもしれない」とネガティブな気持ちに支配されますよね。
でも、今振り返ると、あの「焦りの秋」こそが、息子にとっての大きな転機でした。今回は、わが家が”伸び悩みの秋”をどう乗り越えたのかをお伝えします。今、当時の私のように焦っているご家庭に、少しでも前向きなお力になれるように。
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合格最低点に届かず、親子で落ち込んだ日々
息子が挑んだ第一志望の過去問は、出題傾向に得意分野が多く、「きっと手が届く」と思っていました。ところが結果は、合格最低点より20〜30点ほども下。
国語は読み違え、算数は難問で撃沈、社会はケアレスミスの連続…。
夏にあれほど頑張ったのに、過去問の点数が伸びず。
親子で顔を見合わせても、かける言葉が見つからない日々でした。
心の中では「努力が報われない」と感じながらも、目の前の厳しい現実を受け止め、焦燥感だけが募っていきます。
けれど今思えば、この”壁にぶつかった時間”こそが、後の成長の原動力だったのです。「悔しい」と感じる気持ちは、次へのスタートライン。焦りの秋は、誰にとっても”伸びる前の静かな助走期間”なのかもしれません。

点数より「過去問の復習の質」を劇的に上げる方法
わが家の”焦りの秋”に転機をもたらしたのは、塾の先生の力強いお言葉でした。「点数がいま取れなくても、まったく問題ありません。その学校の試験日に合格最低点を取ればいいのです。入試日までには、まだ時間があります。復習の質を上げれば、必ず結果はついてきます」
その一言で、私たちは”焦る親”から”冷静に支える親”へと気持ちを切り替えました。具体的にどんな取り組みをしたのか、いくつかご紹介をします。
まず、第一志望の過去問の算数では、間違えた問題をノートに切り貼りし、解法を分析して何度も解き直しました。ちなみにこの”間違いノート”、気がつけば分厚くなりすぎて、もはや”算数百科事典”。息子は「これさえ持っていけば、合格する気がする」と言いながら、本当に試験会場までリュックに入れて行きました(笑)。いまでも本棚の特等席に。見るたびに、あのてんやわんやの秋を思い出します。
社会は時間制限を少し短くしてスピードを磨き、理科は苦手単元を動画で集中的に理解を深めました。国語については、苦手な物語文に執着せず、得意な論説文を徹底的に伸ばし、点が確実に取れる漢字や文法を抜かりなく学習を進めました。
「苦手を克服するより、得意を磨く」。この発想が、息子を大きく変えました。丁寧に着実に学習を重ねるたびに、気持ちも落ち着き点数も少しずつですが安定していきました。“焦りの秋”が、確かな”手ごたえを感じる冬”へと変わっていったのです。
秋にはまだ努力が結果には結びつかず、親子にとって最も苦しい時期かもしれません。それでも積み上げてきた学びはうらぎりません。実際に、息子が本当の手ごたえを感じた時期は1月中旬を過ぎた頃でした。
諦めず、前向きな姿勢で、この”焦りの秋”を乗り越えていきましょう。きっと冬には、「やってよかった」と感じられる大きな手ごたえが待っているはずです。


開成中高卒・東京大学理科Ⅰ類に現役合格した、ちょっぴり運動が苦手な息子の母です。小・中・大学受験を親子で乗り越える中で、数えきれない程の試行錯誤と失敗を経験しました。そんなリアルな体験談が、少しでも皆様の参考になれば嬉しいです!
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