中学受験、 私立中学進学にお金がかかるのはわかるけど、 実際いくらぐらいかかるの?塾は? 授業料は? 公立中学に進むのとどれぐらい違うの?
ここでは、 中学受験にまつわるお金のことについてみていきましょう。
中学受験に必要なお金
教育費(塾・家庭教師など)
中学受験を目指す場合、多くの家庭は塾や家庭教師などを利用しています。
首都圏の大手塾を参考にすると、
【塾代例:4教科受講・月会費+教材費+春・夏・冬期講習+模試・テスト代など】
4年生 : 約 45万円(月額約20,000円・週3回)
5年生:約70万円 (月額約27,000円・週3回)
6年生:約120万円(月額約33,000円・週4回)
だいたい3年間のトータルでおよそ200~300万円程度が相場です。
家庭教師や個別指導塾などはさらに割高になります。
受験料
学校によって金額は異なりますが、1回受験するごとに (願書提出ごとに) 私立中学校:20,000~30,000円
公立中高一貫校:2,200円 国立:5000円程度
が一般的です。
併願校を含め4~5枚程度受験する子が多いことを考えると、約10万円前後かかると思っておきましょう。
入学手続き時納入金(入学金)
入学試験に合格した場合、 合格発表の当日かその後数日以内(東京・神奈川は大体2月初め頃)に入学金を納付します。
令和4年度の都内私立中学校の入学金平均額は261,174円。
合格後、期限までに支払わないと入学資格を失うので注意しましょう。 また入学を辞退した場合、入学金が返納され る学校とそうでない学校があります。併願校の入学手続き後に第1志望校の合格が分かった場合でも、入学金は戻って こないことも。一部の学校では併願受験の場合を考え、入学金の延納や一部納入が認められることもあるので、事前に 確認しておきましょう。
*東京都 「都内私立中学校の学費の状況」より
その他(通信費、交通費など)
遠方の学校を受験する場合は往復の交通費がかかり、試験前日に近くのホテルに泊まることになれば宿泊費もかかります。また塾に通うとその交通費や、夜遅くまで授業がある場合にお弁当の食費がかかることも。塾通いをさせるためにスマホなどの通信機器をもたせる保護者も多く、その端末代や通信費もかかります。
私立中学校の学費
公立中学校の授業料は無償ですが、 私立中学校では授業料がかかります。そのほか、施設費、空調費といった学校納付金などがあり、修学旅行などの課外活動費も公立中学より高額になることも。 遠方の学校に通うことにな れば交通費も高くなり、海外への語学研修など特別なフ ログラムに参加するならその費用も必要です。
学校教育費総額(年間)
公立中学校 約14万円
私立中学校 約107万円
(内訳:授業料、学校納付金、修学旅行・遠足費、実習材料費、教科外活動費、通学関係費、その他)
またここに含まれない金額として、私立中の場合は寄付金や学校債などが発生します。国立中学校では「教育後援会費」が発生することも。納付は任意ですが、豊富な設備や恵まれた環境を維持するために必要なお金ですから念頭に入れておきましょう。
対策は?
まずやみくもに受験せず、しっかり計画を立てて志望校を絞りましょう。入学金を納める期限や第1志望校の合格発表のタイミングなどを調べておくことも忘れずに。
中学受験にお金がかかるのは確かですが、私立校の中には特待生制度や学校独自の奨学金制度を設けているところもあります。
「特待生」は入試の結果や在学中の成績で決まり、年間の学費を免除あるいは一部免除してくれます。奨学金には「給付型」と「貸与型」があり、学校によって内容が異なります。
また、海外研修プログラム費用の貸与など、金銭的負担を軽減する制度を設けている学校もあるので、事前によく調べておきましょう。
また、受験するかどうか迷っていても、早めに教育資金の準備を進めておくことが大切です。 教育ローンの利用も可能ですが、高校・大学とその後10年間にわたって教育費がかかることを考えれば、できれば中学校入学時からローンに頼るのは避けたいところです。 学資保険や財形貯蓄などを利用し、中学受験のための教育資金を確保しておきましょう。
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