「生徒が主役」の学校づくり
説明会も生徒が大活躍
桐蔭学園中等教育学校の学校説明会が敷地内の「シンフォニーホール」で開催され、多くの親子が集まりました。
一流の演奏会も行われるこのホールでは、つい先日も6年生が「ハンガリー・ブダペスト交響楽団」という世界でも指折りのオーケストラの公演を、また、中等1年~3年までの生徒が「ウィーン少年合唱団」の公演を鑑賞し、「感動で鳥肌が立った」「本物の迫力に感銘を受けた」と多くの感想が寄せられたそう。なんと、入学すると年に2回もこの立派なホールで一流の芸術に触れる機会があるそうです。
エントランスで器楽部のメンバーが奏でる弦楽の優しい音色に迎えられ、開始までの時間はデジタルコンテンツ委員会の生徒作成動画が公開され、総合司会は3年生が行い、プレゼンも生徒と先生が交互に登壇して・・・と、まさしく先生と生徒が一緒に学校をつくっている桐蔭学園中等教育学校ならではの学校説明会が始まりました。
新しい進学校のカタチとは?
「学びに向かう力」を養う三本柱
先ずは校長のお話から。
大きな氷山を例に、目に見えない部分である思考力、判断力、表現力、さらにそれらの力を支える「学びに向かう力」と「人間性」を養う教育を実践することで、自ずと学力も伸びてくる。それこそが桐蔭学園中等教育学校が提唱する「新しい進学校のカタチ」です。
これからの予測不能な時代を生きる子どもたちに必要な「学びに向かう力」を養うための「学びの三本柱」がアクティブラーニング型授業、キャリア教育、探究で、それぞれの6年間のロードマップに沿って、独自のプログラムが展開されます。
桐蔭の授業は基本的にすべてアクティブラーニング型。2年ごとにクラス替えがあり、「楽しく(1~2年)→豊かに(3~4年)→自立へ(5~6年)」と、自分が主語となる学びを深めていきます。そんなに積極性が求められる授業なの?自分には無理・・・と思うかもしれませんが、心配するに及びません。
入学したら最初に学ぶことは「人の話を聞く力」を身に付けることです。話している人に体を向け、頷きながらしっかり聞き、話し終わったら拍手を送る。この「傾聴」のトレーニングを積むことにより、安心して人前で話をすることができる環境が整い、自ずと自分を表現する力もついてきます。6年間、毎朝のホームルームで一人ずつ発表を行う「1分間スピーチ」も実践の場の一つ。アクティブラーニング型の授業とともに、1分間スピーチで着実に傾聴力、自己表現の力を伸ばしていきます。
校長先生のご挨拶の後は、学びの三本柱に沿って、在校生や担当の先生からさらにプレゼンテーションが続きます。
「1分間スピーチ」は、1年生では「自分の好きなこと」等、身近な話題について、5年生になると「4年間で泣くほど〇〇だった(楽しかった、嬉しかった、悲しかったなど)こと」と、スピーチのテーマが年々深くなっていきます。
未来につながる新しい学びを象徴する
「15歳のグローバルチャレンジ」と「プレゼン型三者面談」
独自のプログラムの紹介の中で、もっとも印象的だったのは、探究学習の一環として3年生で取り組む「15歳のグローバルチャレンジ」。
模擬国連の活動を授業に導入し、3~4人のグループに分かれ、それぞれ70~80か国の大使として、世界が抱える課題に向き合います。情報収集し、討論を重ね、資料を作成し、プレゼンへ。一連の活動を通して学びを深めるにつれ、課題が「自分ごと」となり担当国に愛着が湧いてきます。しかし、議論の中では同時に自国の立場を守るだけでなく、全体の利益などの様々な視点をもつ大切さも学びます。
キャリア教育の集大成ともいえるのが5年生で行う「プレゼン型三者面談」です。一般的な三者面談とは異なり、生徒が自分の進路希望について、担任と保護者に向けてプレゼンする機会です。将来どのように社会に貢献していきたいのか、そのためにはどんな学びが必要となるのか。その上で、大学や学部といった具体的な進路希望について、この日のために準備した資料をもとに、自分のことばで語ります。
どちらも、主体性や協働する力、自分のことばで語れる力など、「学びに向かう力」を養う教育を象徴する、また、日々の継続があってこそ実現できるプログラムだと思いました。
主体的な学びへの意欲育む
生徒の「やりたい!」を応援する校風
在校生のプレゼンも多岐にわたります。
「この学校の先生はユニークな人が多く、将来は自分もそんな先生になりたい」という5年生の男子生徒さんは、4年生で参加したシンガポール語学研修の想い出を語ってくれました。
語学だけでなく、イスラム教のご家庭にホームステイして独自の文化に触れたことなど、多くの貴重な体験が自分の意識を変えてくれたといいます。帰国後に実践していることとして、英語をしっかり学ぶ、外国の人に自分から話しかける、何事にも挑戦する、この3点を継続していくと力強く宣言していました。
校内に新しいスペースをつくった6年生の女子生徒さんも登壇しました。
5~6年生が過ごすE棟にある3階まで吹き抜けのスペースを有効活用したいと、生徒会活動の一環として新しい空間づくりに取り組み、デザインから家具選びまで生徒が担当したそうです。
コンセプトは「新しいアイディアが生まれるような空間」。組み合わせによって自在に形を変えられるデスクやカラフルなソファ型スペースなどがゆったりと配されたフレキシブルで多目的なスペース「ラーニングコモンズ」が完成しました。
「ホワイトボードを使用しながら議論を深めたり、のんびりとくつろいだり。みんなが活用してくれているようすを目にすると嬉しくなる。この学校は自分のやりたいことを実現できます!」との言葉に、来場の小学生の目も輝きます。
2025年度入試について
最後は2024年度の入試結果報告に続き、2025年度の入試に関する説明です。通常の4科、2科入試に加え、英語資格などが加点される「グロ-バル入試」と、思考力や表現力などを問う総合思考力問題を中心に判定される「探究型(みらとび)入試」という2つの新タイプ入試が行われます。
新しい進学校としてスタートして6年。現6年生の成績の伸びや、年々増加する応募者数など最新データからも、「未来につながる新しい学び」が、着実に「自ら考え、判断し、行動できる」人間の育成に繋がっていることを実感しました。
7月に行われる小学4~6年生対象の学校説明会も、在校生が大活躍するようです。
リアルな学園生活のようすを実感できる貴重な機会にぜひ参加してみては?
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