2025 文京学院大学女子中学校 高等学校の特長ある学び 「学ぶ意欲をかきたてる教育環境」に注目

東京を代表する日本庭園として名高い「六義園」に隣接する「文京学院大学女子中学校 高等学校」。関東大震災の翌年1924年、当時22歳だった創立者 島田依史子先生が“女性の自立”を掲げ、「島田裁縫伝習所」を開校したのが始まりでした。

急速に進むグローバル社会にふさわしい、多彩な価値観に触れながら、「好き」を見つけて探究できる環境が整えられている同校の校長 島田美紀先生と、副校長 石井淳先生にお話を伺いました。

お話

文京学院大学女子中学校の校長先生と副校長先生
ワクワクドキドキしながら「自分」らしく、未来を紡いでほしい

文京学院大学女子中学校高等学校
中学校長 島田美紀先生、副校長 石井淳先生

興味・関心を出発点に、探究する心を育てる

グローバル社会に興味を持つ第一歩は、普段から肩ひじを張らず異文化に触れること。そんな思いから、英語が日常にある環境でグローバルな視点を育む同校。ネイティブの先生が学年サポートとして修学旅行や給食の時間をともに過ごし、生徒・保護者と担任をつなぐノート「毎日の記録」に英語でコメントもします。授業にも生かされ、音楽や美術なども日本人の先生とネイティブの先生がチームになって「コラボ授業」を行っています。

文京学院大学女子中学校の英語授業の様子

(文京学院大学女子中学校)

「例えば、『Edelweiss』を英語で歌唱するだけでなく、英語の歌詞から曲を解釈する、作品に込めた思いを英語で話すなど、言語という垣根を越えて豊かな感性を育み、好奇心を刺激します」と島田校長。

中学3年の英会話を見学すると、サイパル先生が「OREO」を使った英作文をもとに、スピーチの練習をしていました。OREOといえばクリームを挟んだクッキーでおなじみですが、こちらの授業では「O」はopinion(意見)、「R」はreason(理由)、「E」はexample(例え)、「O」はopinion(意見)の頭文字。

「OREOを使えば、シンプルな文章作りのフレームワークに役立ち、英検のライティングでも活用できます。慣れてきたら自分の意見をさらに盛り込みながら、文章のバリエーションを増やしていきます」とサイパル先生。サイパル先生はアートに造詣が深いので、美術のコラボ授業や、ゼミ形式の課外授業「国際塾」では「Art and Culture」も担当しています。

文京学院大学女子中学校の英語授業の様子

英語と英会話の授業は、1クラスを2つに分けて少人数で行います。積極的に発表する生徒たちの声が響きます。(文京学院大学女子中学校)

次に見学したのは、中学3年の理科の授業。この日は、「力の合成や分解」について学びを深めるため、マシュマロとパスタを使った実験、通称「マシュマロチャレンジ」が行われていました。「高校の物理で学ぶ構造力学の入り口ともいえる授業ですが、机上の学びでとどまらず、自ら試行錯誤することで学びが深まります」と理科科教諭である石井副校長。

文京学院大学女子中学校の理科の授業の様子

生徒たちは、さまざまな案を出し合い制作して、大盛り上がり。身近なことから興味・関心を持つことで、知らず知らずのうちに探究する力がはぐくまれます。(文京学院大学女子中学校)

国境を越えて可能性を拓き、新しい自分に出合える場所

グローバル教育で名高い「文京学院大学女子中学校 高等学校」ですが、中でも大きな特長は、学校敷地内に教育提携を行う「アオバジャパン・インターナショナルスクール(AJIS)」があること。英語を共通言語とした交流活動も活発で、日常的に英語に触れ、グローバルな体験をすることができます。

また、国際協力機構(JICA)から各国の教育視察員が、「日本型教育」を学ぶために、毎年のように同校を訪問し1週間ほど滞在します。生徒たちにとっても、訪問することが難しい国の方たちとの出会いもあり、学びの多い交流だそうです。

単に授業や試験対策として勉強をするのではなく、将来グローバルにはばたく原動力となる興味や関心をかきたてる環境づくりが随所に散りばめられています。

文京学院大学女子中学校の「藍indigo project」の様子

2022年度からスタートした「藍indigo project」は、同校とアオバジャパン・インターナショナルスクール(AJIS)、そして藤沢市(神奈川)が連携したプログラム。中学3年から高校2年の希望者が参加し、藍左師守谷玲太氏の協力のもと、環境問題をアートで啓発しています。2024年度は「藍」を使った「補助犬啓発マーク」を作成しました。

文京学院大学女子中学校のタイ科学交流での学習の様子

2012年から続くタイのPrincess Chulabhon Science High School Phetchaburi との科学交流(高校理数キャリアコース)は、毎年6月にタイの生徒が来校、12月に文京学院の生徒がタイを訪問し、高度な科学研究に触れ、英語での意見交換、発信まで学びます。交流に参加したことがきっかけで、研究の道へ進む生徒もいるそうです。

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文京学院大学女子中学校の英語授業の様子
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