中学受験まで5カ月を切り、中学受験生にとってはここからの時間の使い方と勉強法に留意しながら過ごす時期になりました。2020年の夏休みは、新型コロナの影響で小学校と塾のWスクール現象が起こりました。
夏休みを無事終え、ホッとしたい保護者の皆さんの気持ちとは裏腹に、すぐ実施される実力テスト・全国模試・学校別模試の数々。ジェットコースターのような我が子の成績に保護者の皆さんの気持ちも一喜一憂することもあると思います。
もしかすると、ここから受験本番までは、子ども達よりも保護者の皆さんの精神力が試される時期なのかもしれません。
そこで今日は、2人の子ども達の受験を終えたワタクシ「はな」が、この時期から受験本番まで精神的にきつくて「こう考えたらもっと楽だったのに」と思った考え方、意識してほしいことについてお伝えします。
■模試(実力テスト)の取り扱い
~長男の場合~
小6の夏休みで受験範囲の学習が終わり、9月からの全国模試や実力テスト、学校別模試は全範囲からの出題に切り替わります。だからこそ「少しでも良い偏差値を取って安心したい」と親子ともに願いながら秋からの模試に臨みますよね。
しかし、ここで今まで真面目に学んでいたのに偏差値の急落という先制パンチを食らってしまうお子さんが少なくないのが事実。私の長男もその1人でした。何故真面目に勉強をしているのにそのようなことが起きてしまったのでしょう?
それは「パターン学習」しか身についていなかったからだと次男の受験の時に気づきました。真面目に勉強する女子や、やる気がないのにやらされている男子にありがちだと思うのですが、目の前にある問題と解答、その表面の理解で満足して、違った視点から問題を考えてみたり、疑問を感じたりする学習意識が抜けている場合、応用問題に対応できなくなってくるようなんです。
長男は出題範囲のあるテストは得意ですが、範囲の広い模試は苦手。その理由が次男の受験で分かったのですが、範囲があると「この解法を使えば解ける」と想像ができるけれど、範囲が広すぎると「どの解法を使って解けばいいのか判別できない」為に問題が解けなくなるのです。
だから模試の成績が悪くなり、復習を真面目にすればするほど余計に成績が下がるという悪循環が起こりました。これは特に算数で起こりがちで、長男は最後まで算数の成績は下がり続けるという悪夢を経験しました。これに対して、次男は対照的でした。
~次男の場合~
次男は暗記が大嫌いなので解法を丸暗記することに抵抗がありました。その為算数の成績なんて最初は平均点以下の偏差値40台からのスタートでした。長い受験でアップダウンはもちろんありましたが、小6秋以降伸びるということはなくても偏差値65前後で現状維持が出来ました。
つまり、暗記きらいの次男は、考えて解く癖が身に着いたのが結果として良かったのだと思います。結果、6年生の秋以降、算数に時間をそれほどかけなくても成績が変わらなかったのは、きっと「どうしてこうなるのか?」という疑問を持ちながら問題に取り組んできたからだと思います。
そこで提案です!
ここからの全国模試では保護者の皆さんに結果の見方を変えてほしいと思います。私自身そうなりがちだったのが、数値しか見えていなかったことでした。でも見方を変えるときっと保護者の皆さんの気持ちが少し軽くなると思うんです。そこで某塾のベテラン先生に教えていただいた点数や偏差値ではない、見ておくべきポイントをお話します。
≪模試の見方≫
- 志望校の傾向に沿った問題はきちんと解けたかどうか
- 間違えた問題は間違えやすい癖が出ていないか
また、模試後の対応について教えていただいたことです。
≪模試後の対策≫
- 志望者が正答していて自分の子どもが間違えた問題をしっかり振り返る
- 時間配分や解いた順番など模試中に何を考えていたか思い出す
学校別模試では全ての問題を丁寧に振り返り、全国模試では間違えた問題という現段階での伸びしろに気づく大切さ、模試の偏差値の裏側にある本当に見て欲しいことを本日お伝えしました。
今後模試が増え、一喜一憂してしまいがちな受験までの5カ月を、出来るだけ穏やかに、温かく我が子を見守っていくことが受験成功の秘訣の1つだと思います。
合格のために親の私たちが出来る大切なことは、子どもを信じて見守れるかどうかだったり、頑張る我が子に気持ちよく勉強を出来る環境を整えることだったりします。
頭で考えたら簡単でも実際行動に移すのは私自身も含めてとても難しいのですが、残り5カ月の今もう1度意識して過ごしてみてくださいね。もしも「そんなの無理~>涙」って思う時はこの言葉を思い出してほしいです。
子ども達はみんなパパやママを喜ばせたいから頑張っているし、パパとママの笑顔が大好き!
■今回のお勧めの本
お勧めポイント
国語が苦手な長男のことを悩んでいた時に、同じように子どもが苦手な国語を克服した先輩ママから勧められて読んだ本です。カリスマ国語講師が具体的な指導法を説明しながら、親の私たちがどう家庭学習に関わればいいかのHow toが分かる実用書です。
ライターはな
高2の長男ナツオと中1の次男フユトの二児の母。ナツオは偏差値30台からスタートし、二人三脚で頑張った甲斐あって、偏差値60越えの志望校に合格。次男フユトも、兄に追いつき追い越せで頑張り、無事合格をいただきました。個性が真逆の兄弟による2度の受験を伴走したママライターです。