体験からの学びを大切にする高輪。
小学生を対象にしたオープンキャンパスの際は、数学や英語などの主要5科目の授業、プログラミングやマジック、部活動など30以上の体験学習を提供しています。
そんな高輪の入学後の体験学習は、生徒たちの未来への視野を大きく広げます。
▲イギリス・サマースクール|海外研修|高輪中学校・高等学校|東京都港区
高輪のお家芸「体験学習」で 未来の自分をイメージします
高輪の体験学習は、鎌倉や浅草探検、裁判所やテレビ局、航空会社などへの職業体験など、東京都心という立地のよさをフルに活用します。
一方、都会っ子だからこそ、普段味わえない宿泊を伴う体験学習にも重きを置いています。中学生は上高地、会津で自然や農工芸などを体験し、中3になると4泊5日で沖縄へ。
この蓄積が、高2全員が参加するオーストラリアをはじめとした海外研修にもつながり、自らの将来選択のベースになります。
▲自然体験学習(中1)、農工芸体験学習(中2)を経て、中3は西日本探訪と題して沖縄や九州、関西へ。沖縄では離島でのホームステイを体験することも。|高輪中学校・高等学校|東京都港区
最終日に全焼した首里城に感じる歴史の重みと沖縄の人々の心
中3の沖縄での体験学習は、高輪での6年間の思い出深いものとして多くの生徒の心に刻まれています。
ひめゆりの塔や防空壕の見学のあと、嘉手納基地をバスが通り過ぎるときは、その異国情緒ある街並みと、報道で見聞きする日米問題がまだ残る基地の存在を目のあたりにし、生徒の間でどよめきが起こりました。
この日の締めは語り部による第2次世界大戦の実体験。「平和が当たり前だと思っていた」「教科書や映画とは違う世界だった」という生徒の言葉から、体験学習の確かな手ごたえを感じることができます。
沖縄体験学習の後半は、運天港からフェリーで約1時間の伊是名島へ。面積が15・2km2、人口約1500人という小さな島でコンビニもありませんが、「イヒャジューテー」が特長です。
これは人々のホスピタリティあふれる習慣で、たとえば見知らぬ人でも家の前を通る人にお茶とお菓子を出して「縁側でお休みしたら?」と笑顔で声をかけるのです。
留守にするときもカギはかけないのが当たり前。かつての日本がみな、そんな優しく素朴だったことに驚きながら民泊し、農業や漁業体験をします。台風被害も大きく、自然と戦いながら立てる生計は決して楽ではないはずなのに、「イヒャジューテー」という心は決して忘れない。真の強さと思いやりの心の大切さを学びます。
一路は再び沖縄本島に戻り、最終日は首里城見学です。しかし、その当日未明、首里城は全焼しました。ホテルの人、道行く人、バスガイドさんなど、沖縄中の人が肩を落とし、涙を浮かべています。
琉球王国に始まり第2次世界大戦、アメリカの統治時代を経て、日本に返還されたのちも、今もなお残るさまざまな課題にも負けずに明るく生きる沖縄の人々。
首里城見学はかないませんでしたが、決して体験できない大きなものが生徒たちの心に深く刻まれました。