神の愛と教師、友だちに支えられ 自分にできることは何かを問う

中高一貫校 女子校 横浜女学院中学校・高等学校 ▲パソコンは1人1台。ICTをフル活用した授業が展開されています|横浜女学院中学校・高等学校

目的に合わせたふたつのクラスで
深く広く学ぶ

「国際教養クラス」と「アカデミークラス」があります。「国際教養クラス」は英語の授業数を増やし、5教科を学ぶリベラルアーツ教育を行います。国公立、国際教養系大学、海外大学への進学も視野に入れたカリキュラムで、第2外国語(中国語・ドイツ語・スペイン語)が必修です。

一方、「アカデミークラス」は、私立難関大学への進学を見据えたカリキュラムで、第2外国語は中2より選択制です。ふたつのクラスは中学入学試験から異なりますが、高校進学のタイミングで本人進路希望によるクラス変更も行っています。

中高一貫校 女子校 横浜女学院中学校・高等学校▲授業で体育祭の練習をする高校生。友だちと力を合わせることの大切さも学びます|横浜女学院中学校・高等学校

世界と向き合い問題意識を育て
英語力を鍛える

中高一貫校 女子校 横浜女学院中学校・高等学校▲緑豊かな山手の高台に建つ校舎。校内には階段がたくさんあります|横浜女学院中学校・高等学校

本校の根幹はキリスト教に基づいた人間教育です。神様から見ると人間は失敗するもの。しかし、すべての人を神様は受け入れ、愛してくださいます。人生はなかなか思うとおりにはいきません。だからこそ中高時代に自分を愛し、支えてくれる神、教師、友だちがいることを知ることは、失敗したときに再び立ち上がる力になるのです。

「人間の存在は関心によって規定される」というハイデガーの言葉がありますが、中高の6年間で大切なのは自分の関心をどうやって見つけるかです。私たち教師にできるのはただ寄り添って支えることだけ。生徒自身が関心をもち、目標を見つけ、勉強したいと思うことで成長していきます。だから生徒たちには心を動かすさまざまな機会に出会わせてあげたい。そのひとつが国際教育であり、その柱となるのが「ESD※1」と「CLIL※2」です。

※1 ESD: Education for Sustainable Development
※2 CLIL: 内容言語統合学習、Content and Language Integrated Learning

中高一貫校 女子校 横浜女学院中学校・高等学校 ▲くつろげるスペースを備えたメディアセンター|横浜女学院中学校・高等学校

ESDとは国連が主導する「持続可能な社会の発展のための教育」で、本校では「持続可能な社会を創る価値観」「総合的な思考力」「代替案の思考力」「データを読む力」「コミュニケーション能力」「リーダーシップ」の6つの力を養うため、現代社会の問題解決を模索する学習活動を中1から行います。

中高一貫校 女子校 横浜女学院中学校・高等学校 ▲廊下に置かれたホワイトボードには各教科の学習予定が書かれ、教科横断型の授業作りに活用されます|横浜女学院中学校・高等学校

中3から高2にかけては「生物多様性」「エネルギー」「多文化共生」の3つのテーマから自分の興味のある論題を選び、フィールドワークや調べ学習、ディスカッションを通じて一人一人の考察を論文にまとめて発表します。

放課後の「学びプロジェクト」もESD活動の一環で、先日は外部の中高生約50人とオンラインでつながり、哲学についてディスカッションしました。英語でのコミュニケーション力を鍛えるために海外の提携大学、中学、高校とオンライン授業も行っています。

一方、CLILは英語「を」学ぶのではなく、英語「で」各教科を学ぶオールイングリッシュの教科横断型学習です。CLILとESDを組み合わせ、探究的学習を英語で進めるプログラムや英語でディスカッションする機会も多く設けています。

お話を伺ったのは

中高一貫校 女子校 横浜女学院中学校・高等学校

校長 平間 宏一先生生

大学で英米文学を専攻。卒業後、横浜女学院で教壇に上り、2015年より現職。専門教科は英語。

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