中高一貫校と言えば私立にばかり目が行きがちですが、今回注目したいのは公立の中高一貫校。
1999年、文部科学省が中高一貫教育制度を打ち出して制度がスタート。私立でしか受けられなかった6年間の一貫した教育課程や学習環境を公立でも受けられる上に、経済的負担も少ないことから注目され、年々人気も高まっています。都立の場合、保護者と共に東京都在住なら応募可能です。
本来、大学受験を主眼として推進された制度ではないのですが、6年間を通して個性や創造性を伸ばせるという環境が結果的に大学受験にも優位に働き、進学実績も良い学校が多いです。わが家も都立中高一貫校についてもっと知りたいという思いが日々強くなってきました。
そこで今回は先日配信された都立桜修館中学の学校説明会についてご報告します。
■国際社会で活躍できる人材育成を目指す桜修館
東京都立中高一貫校は現在10校。わが家が注目するのは自宅からも通いやすい目黒区の桜修館中等教育学校です。前身は都立大附属高等学校。
▲目黒区八雲の閑静な住宅街に佇む桜修館中学
先日配信された桜修館の学校説明会の内容は以下の通りです。
学校概要▶石崎校長先生より
「真理の追求」をモットーとし、国際社会を担う人材育成を目指す。それを裏付ける教育内容として以下のカリキュラムが挙げられます。
- 4、5年生・・・週2回、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ハングル語などの第2外国語の授業。
- 5年生・・・研究論文作成、シンガポール研修、英語合宿(国内)、ニュージーランド・オーストラリアへの海外語学研修、アメリカの大学での研修など。
- 部活・・・弓道部が全国大会レベル。カルタ部も人気
特徴的な授業▶教務部より
- 国語の国論・・・国語で倫理を学ぶ。アクティブラーニングを取り入れ、ディベート、対話型授業を行う
- 数学論・・・具体的な物事から数学を知る。公式を根拠から考える
- 英語・・・スピーチを中心としたアクティブな授業
中高一貫の特性を生かして、中学後半では高校で学ぶ内容を前倒しで行う。
以上のように、次世代の人材育成に欠かせないアクティブな授業が行われていることがよくわかります。特に、英語に関しては東京都の英語推進教育校に指定されており、非常に力を入れていることはとても魅力的だと感じました。
▲弓道部の活躍がめざましく、部活動も充実している
■学校生活と入試について
学校生活と進路指導
学校生活
- 自治会と呼ばれる生徒会のような組織が存在し、「自由と自治」をモットーに主体的に学校生活の運営を行う。
- また、都立中学の大きな特徴としてあげられるのが「給食」!学校で調理されており、世界や日本の郷土料理などもメニューに。
進路について
- 指定校推薦枠はあるがそれほど多くない。
昨年は早稲田3名、慶應2名。 - 国立への進学も多い。私立は慶應、早稲田合わせて91名が現役合格と難関大学への進学者数も多く、人気なのも頷けます。
入試について
- 適性検査I・・・的確に文章にまとめる力を見る
- 適性検査II・・・論理的に考察処理する力、的確に表現する力を見る
適性検査の内容や過去問は学校のH Pに記載されています。
この他、動画の中で自治会のメンバーが生徒目線での学校紹介をしており、生徒主体での学校運営がしっかりとなされていることがうかがえました。
このように経済面や教育カリキュラムにおいて魅力あるだけに、人気は非常に高く、女子においては倍率が7〜8倍とかなりの難関となっています。
適性検査については、私立対策とは違い、文章力や表現力に特化した特別な対策も必要と言われており、果たして私立との併願が可能なのか、慎重に判断していきたいところです。
▲隣はホール、図書館、体育施設などが充実しているめぐろ区民キャンパス
中学受験ママライター トコトコ
2人の娘を育てる母。長女は小学校受験で大学までエスカレーター式の学校へ。一方、次女のプリンは公立小学校生活をのびのび満喫中の4年生ですが、2年後に控えた中学校受験に向けて大手S塾に通いながらドタバタの日々。まだまだ遠い偏差値60を目指して頑張るぞ!
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