この時期は学校説明会が目白押し。コロナ禍にあって、対面の学校説明会は参加が6年生に限られているところが多いのですが、逆に動画配信やweb開催という新しい形態が構築され、学年を絞らず4年生以下でもとても充実した学校説明を拝聴する場ができることはとても良かったと思います。
今回は渋谷教育学園渋谷中学高等学校の学校説明動画。通称「渋渋」と言われる超難関共学校です。
英語教育が進んでおり、帰国子女も多く、グローバルな人材育成を目指す学校としてとても魅力のある学校です。
渋谷教育学園渋谷中学高等学校のホームページ
※学校説明の動画公開は2021年12月22日まで(入試問題傾向説明:2021年11月30日まで)
■田村学校長が掲げる「3つの学校目標」
田村理事長・学校長挨拶~渋谷教育学園としての3つの教育理念~
「自調自考」
将来への大事な出発点とも言える中高の6年間で、自分を見つめ考えること、つまり「自調自考」の精神を身につけることを目指す。入学すると校長講話の時間があり、これを「リベラルアーツ」と呼び、人生を送るにあたって何が大事なのかのメッセージを生徒たちに送っている。
高校では「自調自考論文」を書く機会を設ける。強制ではないが、今まで全員がこの論文を作成。いわば、渋渋の卒業論文と言える。
「国際人」という言葉を使った目標
「国際人」という言葉は、英語をはじめ、外国語にはない。日本語で言う「国際人」と言うのは、外国においては、「普通の人」であるが、日本の地理、歴史上、この概念がない。これからの人たちは、この「国際人」と言う言葉がない社会、日本以外の国の人々とも同じように生きることが普通のことになる社会で生きている意識を持つことが大事。
高い倫理観を育てる
「嘘をつかない」「額に汗して働く」「人は騙さない」これは日本人が伝統的に持っていた特徴である。「内村鑑三」著の「代表的な日本人」を紹介。これを読んで高い倫理観を6年間でしっかり意識しよう。
田村校長先生はゆったりと落ち着いた雰囲気で、これらのことをご自身の言葉でしっかりと語られており、グッと引き込まれる感覚に襲われました。深い教養と説得力のあるお話は大変聞き応えがあり、「リベラルアーツ」については保護者でも是非拝聴したいと思いました。
■入試について〈高際副校長先生〉
学校概要
- 1学年200名。
- 男女の比率 男45% 女子55%
- 帰国生が1割ほど。
- 中高の6年間を2年ごとのA、B、Cにブロック分け。
A・・・中1年生、中2年生
6クラス編成少人数。
B・・・中3年生、高1年生
40人台で5クラス学習内容は高校分野が大多数。
英語、数学はホームルームではない7クラスに細分化。
最後には文系、理系コースに分かれる(6割が理系へ)。
C・・・高2年生、高3年生
文系、理系クラスへとホームルーム自体が分かれる。
- 7割が国公立大学への進学を希望
- 2割が私立大学進学希望
- 1割が海外の大学進学を希望
学校行事
- 文化祭(飛龍祭)
- スポーツフェスティバル
- WWL(世界の人々とつながる活動)
学校生活
- 40のクラブ、同好会が存在。複数のクラブに所属も可。
- 模擬国連活動・・・それぞれの国の大使になったつもりで国際問題について意見を交わし合う
- クイズ研究会がとても人気がある
- 運動部は神奈川県宿河原のグランドで活動も
- アメリカ、シンガポール、中国、ベトナム、オーストラリアに姉妹校。交流の機会を多く設ける。
- SOLA2021活動(生徒主体)で世界の高校生と世界の課題について学ぶ。17か国600人以上の参加。国内の都道府県の学校も参加。
入試について
帰国子女枠、一般受験についての詳細は学校説明動画内で詳しく紹介してくれています。また、入試の4教科の出題傾向についても教科ごとに説明があります。
この他、施設紹介や部活動については生徒たち自身が紹介していますが、みなさん、話し方、動きなどまるでテレビのリポーターのように上手でした。
ロケーションが渋谷のど真ん中。
学校の広さと言う点では、決して恵まれているとは言えませんが、校長先生のお話からも見えてくる学校の教育理念は、常に広く世界を見つめ、ここから大きく羽ばたいていく若者の可能性を感じさせるものでした。
中学受験ママライター トコトコ
2人の娘を育てる母。長女は小学校受験で大学までエスカレーター式の学校へ。一方、次女のプリンは公立小学校生活をのびのび満喫中の4年生ですが、2年後に控えた中学校受験に向けて大手S塾に通いながらドタバタの日々。まだまだ遠い偏差値60を目指して頑張るぞ!