2月のテーマは「中学受験」ということで、東急大井町線「下神明」駅徒歩1分の私立青稜中学校・高等学校 校長 青田泰明先生にご出演いただき、お話をうかがいました。
私立中学受験を考える理由は?「子どもの能力を伸ばしてくれると思う」という回答がダントツ1位です
私立青稜中学校・高等学校(東京都品川区)
「能力」という言葉は幅広いですね。一昔前は「能力」イコール「勉強」というイメージでしたが、これからは勉強だけでなく、思考力、表現力、協調性など、非認知能力を高めることも重要視されており、保護者の皆さんも認識は同じだと思います。
つまり、中高の6年間で、学力を含む「人間力」をしっかり育むために、どのようなプログラムを提供できるのか?一人一人の生徒の適性を見極め、伸ばしていってあげられるのか?その点が学校の腕の見せ所といえるでしょう。
学習面での悩みナンバー1は「集中力ややる気が続かない」ことです
スマホやゲームなど、今のこどもたちは誘惑がいっぱいなので、本人の意思の力だけではどうにもなりません。
アメリカの大学の研究で、子どもの机の上やポケットにスマートフォンがあるだけで集中力が半減するということが立証されています。
つまり、実際にさわらなくても、その場にあるだけで気になって集中力が保てないのです。
集中すべき時間はスマホやゲームなどを部屋から遠ざけるなど、大人が環境を整備してあげることが大切です。
また、勉強に集中すべき時間とリラックスする時間のメリハリをつけることもポイントで、この点も大人が環境整備してあげられるといいですね。
当校では、宿題も予習・復習もすべて学校で済ませて、帰宅後はゆっくり休めるように体制を整えています。
自学自習をサポートする「Sラボ」。私立青稜中学校・高等学校(東京都品川区)
「その日に学んだことをその日のうちに振り返る」ことを目指した自習システムで「学校内で学びを完結させ、学力アップを図る」仕組みです。
自習室やチューターなど、放課後の学習サポート体制を強化し、勉強に集中できる環境を整えてあげるのも学校の務めだと考えています。
青稜中学校で人気のゼミナール授業とは?
私立青稜中学校・高等学校(東京都品川区)
中2、中3合同で、14種類の講座の中から生徒が興味・関心のあるものを選んで取り組んでいる探究活動です。
お天気マニアの先生による「気象の観点から地球環境を考える講座」や、「漫画や映画を用いて読解力を鍛える講座」など、専門教科の枠を超えたユニークな講座がたくさん開設され、指導する教師陣も実に楽しそうに取り組んでいます。
校長先生もSDGsのゼミを担当していらっしゃるそうですね?
SDGsを自分事として捉え、できることを考え実行していこうというゼミ「2030~ミライへの挑戦~」を担当しています。
SDGsに積極的な企業の方などをゲストに迎え、環境問題のお話を聞いた上で、校内のゴミの分別やリサイクルにも取り組みました。
私立青稜中学校・高等学校(東京都品川区)
ゼミナール授業は、プレゼンやディスカッション、ワークショップなど、主体的な学びを大切にしているので、発言が苦手な生徒が1年後には堂々とプレゼンできるようになるなど、一年で大きな成長が見られます。
難しすぎるかな?と思うテーマも、生徒自ら楽しんで取り組むことで、より興味が湧き、理解も深まっていきます。
生徒たちからも、毎日ゼミナール授業がいい!と言われますが、そういう訳にはいきません(笑)
私立学校の魅力を一言で言うと?
コロナ禍の対応もそうですが、状況に応じた対策や新たな取り組みに対して、スピード感と柔軟性をもってチャレンジしていけることかと思います。
最後に受験生とご家族にメッセージをお願いします
中学受験は、家族のライフヒストリーにおける大切なファミリ-イベントだと考えています。
生徒たちから、よく受験の時の話を聞くのですが、大人が思う以上に子どもたちは中学受験の経験をポジティブに捉えています。
愛情弁当や塾の送り迎え、親子で何度も話し合い、学校見学に足を運んだこと、兄弟も応援してくれたこと・・・皆、家族への感謝の言葉とともに、楽しそうに思い出を語ってくれます。
結果に関わらず、親子で挑戦した経験は、将来へと繋がるかけがえのない記憶となって、お子さんの心に残り続けます。
家族の物語の大切な1ページを、「中学受験への挑戦」で彩ってみてはいかがでしょう。