2017年4月に横浜サイエンスフロンティア高等学校の附属中学として開校した、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校。
「サイエンスエリートの育成」を教育理念に掲げ、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学ぶ力」を中高の6年間でバランスよく育てる同校を、ビタミンママが取材。その魅力をお送りします。
サイエンスの知識だけでなく社会性や人間力も育む
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校(以下、YSFJH)は、校名が表わすように、先端的な科学の知識を身につけ、国際社会で活躍する人材の育成を目標としています。1学年80名の中学生が3年間で「驚きと感動」「知の探究」を体験しながら過ごし、高校から入学する160名と融合することで互いに刺激しあい、生徒一人一人の潜在的な独創性を開花させます。
YSFJHでは、「将来のサイエンスエリートに必要なのはコミュニケーション力、人間力」という考えのもと、毎週金曜日の5時間目にフロンティアタイムを導入しています。まさしく将来の自分をつくる時間です。実験や研究を行ってもよし、教科の学習や教科教育相談を先生たちにしてもよし、先輩、後輩で協働するもよしの自分でデザインする創造的な時間です。
そのためにフロンティア手帳を活用して、セルフタイムマネージメントも行っています。授業の冒頭15~20分間をBuddy活動と称し、中1~中3が縦割りで取り組むというもので、先輩は後輩にどんな研究をしているかを説明したり、後輩は先輩に「こんな実験をやってみたい」と提案したり。また研究・実験中も綿密なコミュニケーションをとりながら、自分の興味・関心の探究に取り組みます。
また、サイエンススタディーズでは、自然科学や社会科学の課題探究型学習に中1から取り組み、読解力・情報活用力・課題設定力・課題解決力・発表力を育成。高校から始まるサイエンスリテラシーへとつなげます。さらに授業では「DEEP学習」を導入。DEEPはDiscussion(考察・討議)・Experiment (実験)・Experience(体験)・Presentation(発表)の頭文字で、すべての教科でこのサイクルを繰り返すことで授業内容をより深く掘り下げ、生徒の探究力を育みます。
世界で活躍するために日本を知ることも大切に
このほか、「日本を知る」をテーマに「ほんもの体験」と題し、各学年で校外での宿泊研修があるのも特長です。中1は城ヶ島で横浜国立大学の先生を招き、地層について学びます。中2は宮古島で現地の方と交流したり、海岸清掃のボランティアに参加して、どういうものが流れ着いているのか、それが環境にどんな影響を与えるのかなどを考えたり。中3は研修旅行として広島、京都などを巡ります。
こうしたさまざまな経験や体験を通して、探究心・創造力・自立心・コミュニケーション能力のすべてを備えた “サイエンスエリート”を育てます。
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