横浜市青葉区しらとり台にある、田園都市幼稚園。1966年の開園以来、「三つ子の魂百までも」を教育理念に掲げています。
少しずつでも「毎日継続」して行い、経験を積み重ね「人としての根っこ」を作り上げます。そんな幼稚園で大切にしていることや保育内容など、園長先生にお話を伺いました。
漢字や文学に触れることで、子どもたちの感性を豊かに
1966年の開園以来、当時から「三つ子の魂百までも」ということわざを教育理念に掲げています。幼稚園で過ごす3年間はさまざまな経験を通して「人としての根っこ」を作り上げていく重要な時期です。当園では、この「根っこ」を育てるために、幼児期の教育があると考えています。
そのためにさまざまな取り組みを行っていますが、なかでも30年以上前から実践している「漢字で教える」石井式漢字教育を取り入れているのは特長のひとつです。園内の掲示物はもちろん、氏名も漢字で表記することで、子どもたちはさまざまな文字に触れて過ごします。
また、詩や俳句、漢詩、論語、ことわざなど漢字を用いて朗誦する時間を毎日設けているので、自国の文学や文化に触れる機会にもなっています。
その作品の意味や背景を教え込むのではなく、あくまでも古典のもつテンポの良い言葉の運びやニュアンスを「感じ取って」もらうことが大きな目的です。子どもたちは言葉遊びのような感覚で親しんでいます。
「立腰教育」で育むチャレンジする心
毎朝の出欠確認の際には「立腰教育」を行っています。腰を立て背筋を伸ばして座り5分ほど目を閉じるのですが、じっとしているのが苦手な子どもたちも年を追ってしっかりと座れるようになります。
集中力がつくことはもちろん、主体性をもって物事に取り組むための「気持ちの切り替え」ができるようになり、やりたいことに積極的に挑戦する姿勢を育みます。
当園では、少しずつでも「毎日継続」して行い、経験を積み重ねていくことを大切にしています。さまざまなカリキュラムも、靴をそろえる、いすを机に入れる、あいさつや返事をするといった生活習慣も、この小さな積み重ねがあってこそ身についていきます。
これらの経験が子どもたちの「人としての根っこ」を太く丈夫にするのです。