横浜市青葉区もえぎ野の、もえぎ野幼稚園。50年以上の歴史ある幼稚園で、親子3代で通園というご家庭もあるそう。
遊びや自然体験を通し、「健康で明るくのびのびと豊かな心と生きる力を育む」ことを教育理念としています。そんな幼稚園で大切にしていることや保育内容など、園長先生にお話を伺いました。
遊びや自然を通して生まれる発見や思いやりの心
遊びを中心とした保育に四季折々の自然体験を織り交ぜ、「健康で明るくのびのびと豊かな心と生きる力を育む」ことを教育理念としています。遊びを通して思い切り体を動かすなかから、工夫や発見、思いやりの心が育まれます。お友だちとぶつかることもありますが、保育者が見守るなかで子ども同士で解決するのも、生きる力を身につける大切な学びです。
また、年長組では週1回ネイティブの先生による「国際交流教室」があります。座学ではなく、身体を動かし、「遊び」を通して英語に慣れ親しむことを大切にしています。
動物の世話から野菜作りまで、豊かな自然体験を実践
園の畑では、季節ごとにジャガイモやトマト、キュウリ、ピーマン、サツマイモ、とうもろこしなどの栽培や収穫を経験します。自ら育て収穫する体験は、食べ物への感謝の気持ち、苦手な食べ物克服への意欲につながります。豪風雨の後には、心配そうに畑を見に行く子もいて、植物の成長を大切にする豊かな心が育っていきます。
また、野菜の栽培は、さまざまな遊びにも発展します。そのひとつが「ポップコーンのお店屋さん」です。種から育て収穫したとうもろこしを乾燥させて作ったポップコーンを、年長さんが年少さんや年中さん、先生にふるまうもので、思いやりやおもてなしの心も育みます。とうもろこしを1粒1粒丁寧にとる作業からは自然の恵みへの感謝が生まれ、数や量、重さなどの学びにつながります。このような自然体験が子どもたちの興味を広げていきます。
また、園庭の「ウサギのひろば」ではウサギにエサをあげるなど直接ふれあうことができます。畑の周辺や園庭では昆虫観察に熱中し、小さな命を大切にする心が育まれています。恵まれた環境を生かした自然教育と、人や命を大切にする心を育む経験を通して、子どもたちの「心の根っこ」を伸ばす保育を行っています。