野菜や花、生き物を育てる経験から、のびのびと豊かな心と生きる力を育む

横浜市青葉区にある、もえぎ野幼稚園。保育に季節の野菜の栽培や収穫といった体験を織り交ぜ、子どもたちの豊かな心を育てる幼稚園です。そんな自然豊かな環境の園の園長・鈴木典子先生にお話しを伺いました。

遊びを中心とした保育に四季折々の自然体験を織り交ぜ、「健康で明るくのびのびと豊かな心と生きる力を育む」ことを教育理念としています。子どもたちは遊びからさまざまなことを学びます。思い切り体を動かすなかから、工夫や発見、思いやりの心が育まれます。ときにはお友だちとぶつかることもありますが、保育者が見守るなかで子どもたち同士で解決するのも、生きる力を身につける上での大切な学びです。

朝のおあつまりで元気に合唱。ときには振りもつけて表現豊かに歌います。

園の畑では、季節ごとにジャガイモやトマト、キュウリ、ピーマン、サツマイモ、とうもろこしなどの栽培や収穫を経験します。植物に触れ、その不思議さを発見するなかで、豊かな心を育てます。「さやえんどうの中に赤ちゃんがいる」「ジャガイモや大根は土の中だけど、とうもろこしは葉っぱの中だね」などの発見がより一層、興味を育みます。子どもたち自らの手で育て収穫する体験は、食べ物への感謝の気持ち、苦手なものを食べようという意欲にもつながります。豪雨や暴風の後には、心配そうに畑を見に行く子どもたちもいて、植物の成長を大切にする心が自然と育っていきます。

もえぎ野幼稚園 青葉区 ビタミンママ
収穫したとうもろこしは、年長さんがポップコーンにして、年中さんや年少さんにふるまいます

野菜の栽培は、さまざまな遊びにも発展していきます。その一つが「ポップコーンのお店屋さん」です。種から育て収穫したとうもろこしを乾燥させて作ったポップコーンを、年長さんが年少さんや年中さん、先生方にふるまうもので、思いやりやおもてなしの心も育みます。とうもろこしを1粒1粒丁寧にとる作業からは命の恵みへの感謝が生まれ、数や量、重さなどの学びにつながります。このような自然体験をきっかけに、子どもたちの興味を広げていきます。

また、園庭の「ウサギのひろば」では、ウサギを抱っこしたりエサをあげたりするなど直接触れ合うことができます。

当園は2021年度創立50周年を迎えました。これからも、恵まれた環境をフルに生かして継承する自然教育や、人や命を大切にする心を育む経験を通して、子どもたちが自ら「生きる力」を伸ばす保育を行っていきます。

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お話を伺ったのは

園長 鈴木 典子先生

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