町田市の住宅街に佇む町田こばと幼稚園は、創立50年以上を誇り、長く地域に愛されてきた伝統ある幼稚園です。
でも一見そうとは思えない、おしゃれで魅力的な園施設は、2012年にはグッドデザイン賞を受賞するなど、子どもたちの遊びや気づき、探究心を刺激する工夫やアイデアがいっぱいです。
既成のものにこだわらない、こばとオリジナルな施設と遊び
こばと幼稚園の園庭には、園児が楽しむアイデアが詰まっています。
冒頭の「ひかりの広場」はもちろん、ネットを張って空中散歩ができる「そらの広場」、石造りのすべり台、水が循環して滝のように流れる水の道など、目いっぱい体を動かして遊べる環境とさまざまな気づきを促す大がかりな仕掛けがあります。
これらの遊具は、建築の勉強をした経験をもつ理事長先生がアイデアを出した〝オリジナルデザイン″。時には、園の先生方と協力し、自らのこぎりとトンカチをもって、遊具やおもちゃ、屋内の什器などを手作りします。
手作り窯では、子どもたちと一緒にピザを焼き、おしゃれでかわい本格的なキッチンセットには、大容量の冷蔵庫や食器棚、その隣にあるユーティリティセットには最新式のドラム式洗濯機が設置されています。これらすべてが先生方の手作りで、子どもたちのお気に入りの遊び場です。
室内温水プールも完備
手作りの遊具に限らず、ハード設備の充実もこばと幼稚園の魅力の一つ。一年中水泳ができる室内温水プールを完備し、夏は園庭でのプール遊びも実施。園児たちにどっちが楽しいか聞いてみると、「どっちもー!」と元気な声がかえってきます。室内では水泳レッスン、園庭では水遊びといった感じで、どちらも園児にとっては貴重な体験です。
お遊戯やリトミックなどを行う広いホール、園児の探究活動にも活用している「ひかりのアトリエ」、雨の日でも屋内で思い切り遊べる遊具など、屋内施設や、季節によって変化のある設備の充実も特筆すべきものがあります。
子どもたちにめいっぱい遊んでほしい、そして、その中からいろいろなことを感じ、自ら学び取ってほしい、という先生方の愛情が随所に感じられます。毎日の園での生活が、子どもたちの感性を磨き、心と体を育てるものだと思うからこそ、先生たちは何事にも手を抜かず、全力でベストを追求しています。
幼稚園ガイドブック&よりよい発達ってなんだろう?Vol.93