豊富な経験で地域の患者さんの目の健康を守る


駅直結でバリアフリーの院内、眼科に通う患者さんに優しい「たちはら眼科クリニック」は、愛らしいチワワのロゴマークが目印です。院長の立原蘭先生は、総合病院の勤務医時代から多くの疾患を経験してきた頼れる存在。「目の病気はわかりにくいので、患者さんには画像や眼球の模型を使って説明します」と語る立原先生は、的確な診断と穏やかな人柄で、幅広い世代から支持されています。

想像しにくい目の状態を実際に見て確認してもらうことで 患者さんたちも納得して治療を行えるように

――クリニックの特徴を教えてください。

若いファミリー層が多い住宅地で、患者さんは半数が20歳以下です。ここ数年認知度が高まり、高齢の患者さんも増えました。乳幼児から100歳まで幅広い患者さんが来られます。
院内はバリアフリーなので、ベビーカーや車いすでの移動もスムーズに行うことができます。「子連れで病院に行くのが苦手」と感じるママにも、お子さんと気軽に来て頂けるようなアットホームな雰囲気作りを心掛けています。

診察の時はお子さんの目を見てしっかり話しかけます。机やボールにぶつけたなどの突発的な目の怪我の際、診察台に顔が乗せられるくらいの歳のお子さんであれば、私が実際に顕微鏡で見ているものをカメラで撮り、モニターに映して確認してもらいます。
目の病気はどこが悪いのか想像しにくいので「ここが実際こうなっているから痛みがあるんだな」とか「前よりだいぶよくなったから薬をちゃんと飲もう」など、自分自身で理解し納得して治療できる手助けになればと思っています。保護者の方にも口で説明するよりも実際に見ていただいた方が分かりやすいと思います。

研修医の時に魅力を感じた高い専門性 多くの経験から最適な治療を示し地域の患者さんをサポートしたい

――眼科医になられたきっかけを教えてください。

医師である両親の背中を見て育ったせいか、小さい頃から自然に医師を目指していました。「よく遊び、よく学ぶ」という子供だったと思います。スマホやゲームで視力が落ちるいまどきの子と同じく、よく本を読んでいたため視力が下がってしまい、眼科に連れていかれた事を覚えています。

眼科医を目指したきっかけは、大学時代の病院研修で白内障の手術を見た時です。白内障の手術は、翌日から以前のように見える世界が取り戻せるので、患者さんのニーズも高い。10分から20分程度の短い手術時間で、濁ってしまった水晶体を取り除き、人工の水晶体を挿入します。精度の高い機器を使用し、高度な技術を必要とする繊細な作業です。そのプロフェッショナルな仕事に魅力を感じ、眼科医になることを決めました。

たちはら眼科クリニック(横浜市都筑区)

――これまでのご経験について教えてください。

開業する直前に勤めていた横浜赤十字病院(現、横浜市立みなと赤十字病院)では医長を務め、白内障手術の執刀もしていました。
このクリニックでは現在手術はしていませんが、必要な患者さんには提携病院の信頼できる先生を紹介しています。術後管理の知識は豊富ですから、手術後は安心してこのクリニックに戻ってきて頂けます。

――今後の目標を教えてください。

開業から8年、地域に根ざし、地域の皆さんのお役に立てればという思いで現在に至ります。ここ数年で気づいたことは、患者さんが何か違和感があっても病状を自分で判断できない。そして、そういう状況では病院には行きにくいという現状です。

これからも患者さんのために必要な治療がある場合、それが可能な病院をご紹介する、地域のコーディネーターとしての役割を果たしていきたいと思っています。

――クリニック内のお花やインテリアは先生のご趣味だそうで、見ていて癒されます。休日はどのように過ごされていますか。

最近は料理教室に通うのがリフレッシュになっています。食べることも作ることも好きで、いまはベトナム料理に凝っています。ベトナム料理は、野菜が多く使われ、野菜不足が解消できます。ヌクマム(魚醤)とパクチーやミントなどのハーブ類を使うので、彩りも味付けも良く、日本の食卓と相性が抜群です。
本が好きで本屋さんを見て回る事もありますが、最近まとまった時間がないため、長編の小説が読めないのが残念です。

自分の目の状態に日頃からどう向き合うか 重要性を理解して検査や治療をしてほしい

――子育て中のママへメッセージをお願いします。

40歳を過ぎたら眼底検査を受けましょう。眼底検査とは、瞳孔の奥にある眼底を眼底カメラや眼底鏡という器具を用い、レンズを通して観察し、眼底の血管、網膜、視神経を調べる検査です。

ママは自分の事は後回しにしがちです。病気があっても忙しくて受診できない方や、定期的に通えず通院が中断してしまう方がいます。専業主婦の方はそもそも健康診断自体を受ける機会が少ないし、会社勤めの方でも視力や眼圧は計るが眼底検査をしないところも多いので、ちゃんと自分に向き合って時間を作り、検査や治療を受けてほしいです。

他の症状で受診し、眼底検査を実施したら緑内障が見つかったというケースが月に何度かあります。緑内障とは、目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経という器官に障害が起こり、視野が狭くなる病気のこと。眼圧が正常で自覚症状が出にくい「正常眼圧緑内障」もあるので注意が必要です。治療が遅れると失明に至ることもあります。特に40歳過ぎで強度近視の方は緑内障になるリスクが高いため、高齢者だけの病気と過信せず、眼底検査をすることをお勧めします。当クリニックでは視野計や光干渉断層計(OCT)など、総合病院と変わらない最新機器を完備しており、病気の早期発見に努めています。

最先端の検査機器で迅速かつ正確な検査を(たちはら眼科クリニック:都筑区北山田)
たちはら眼科クリニック(横浜市都筑区)

――子供の目についてのアドバイスもお願いします。

お子さんが幼稚園や小学校で目の再検査をするよう言われた時はもちろん、ご家庭でも「目線が合わない」「両目が同じ方向を向いていない」など、ほんの些細な気づきでも受診することをお勧めします。必要なら眼鏡をかけ、小学校卒業までにきちんと見える視力、立体的に見る能力を伸ばしてあげる事が大切です。低年齢のうちに見つかれば治療効果が高くなります。そのため、お子さんが他の事で来院された場合でも、初めてであれば視力の検査を勧めています。

眼鏡は治療として使う場合もあり便利なアイテムなので、必要なときは嫌がらずに使って下さい。コンタクトレンズだけで過ごしたり、コンタクトレンズの装着時間を長くしたりする事は目の負担になり危険です。矯正の基本となる眼鏡とコンタクトレンズをバランスよく使う事を心がけましょう。

時々遠くに目線をやりつつ休憩する、猫背にならないように姿勢を正す、近い所だけ見続けない。昔から言われていることですが、この基本的なことが目にとって大切です。

先生の横顔

先生の趣味・マイブーム
休日はお料理教室に通われているという立原先生。食べたことのない外国のお料理を作るのが楽しみで、最近習ったのはモロッコ料理。独特のスパイスを使ったクスクスやタジン鍋の蒸し物など4品ほど作ったところ、とてもおいしかったそうです。「作り方だけでなく、食材やその国の食文化を知ることができ、旅行気分も味わえます」。


▲ 院長の立原 蘭 先生 たちはら眼科クリニック(横浜市都筑区)

横浜市立大学医学部卒業。同医学部附属病院眼科、同医学部附属市民総合医療センター眼科、横浜赤十字病院(現みなと赤十字病院)眼科、同眼科医長を務め、2008年たちはら眼科クリニック開院。日本眼科学会認定眼科専門医。

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