月の4分の1がつらい生理期間!?
我慢せず婦人科に相談してみましょう
避妊だけじゃないピルの効果
「ピル」というと避妊薬というイメージをもつ方が多いと思います。確かに、ピルは医師の指示通りに服用することで100%に近い避妊率があり、さらに、服用を中止すれば1カ月以内に排卵するケースがほとんどで、中止後すぐに妊娠しても胎児への影響もない優れた避妊薬です。
しかし同時に、生理痛や生理不順、月経前の不調(PMS)などのトラブル解消にも高い効果があります。
副作用が少ない低用量ピル
ピルには「中用量ピル(以下中用量)」と「低用量ピル(以下低用量)」の2種類があり、違いはエストロゲンという女性ホルモンの配合量です。中用量にはエストロゲンが多く含まれ、月経移動(月経予定日を早める)などに使われてきました。
一方、1999年に認可された低用量は中用量よりエストロゲンの配合量が少ないため、副作用が少なく、月経困難症、生理不順などの改善に使われています。
我慢せず、婦人科医に相談を
毎月やってくる生理は、頭痛や腰痛、イライラなどに加え、めまいや貧血、吐き気、下痢などの症状や、人によっては一日中横になっていても改善しないくらいの激痛やつらさを伴う場合もあります。
しかし、生理痛だから仕方ないといって我慢せず、症状を改善するために婦人科に相談しましょう。生理痛の軽減につながるだけでなく、その陰に潜む病気の早期発見につなげる意味でも重要です。
月経困難症などの症状改善のために処方される薬は、LEP製剤とよばれ、以下のような副効用が期待できます。
これによって、生理が28日周期できっちり来ることが多くなるので、仕事や旅行などの予定も組みやすくなります。スポーツをしていてパフォーマンスを上げたい方、受験生で試験期間の生理痛を緩和したい方にも効果があります。
低用量ピル・LEP 製剤の避妊以外の副効用
- 生理痛の軽減
- 子宮内膜症の進行抑制と症状改善
- 過多月経の減少
- 貧血の改善
- 月経不順の改善、ホルモンバランスの改善
- 排卵痛、および出血性黄体のう胞化の予防
- 月経前緊張性(PMS)の改善
- プレ更年期症状の改善
- 骨粗しょう症の予防
- にきびの改善
- 子宮体がん、卵巣がん、大腸がんの発生予防
監修
つづきレディスクリニック
院長 吉岡 範人先生