風邪が長引いているだけではない?咳が2週間続いたら要注意
ぜんそくは子どもだけの病気ではありません
ぜんそく患者の割合は、子どもの約7%、大人の約3~4%を占めています。大人の場合、子どものころのぜんそくが再発するケースもありますが、ほとんどの場合は成人してから突然発症します。
特に40歳を超えてからの発症が半数以上を占めており、命にかかわる激しい発作を起こす場合もあります。
ぜんそくは、咳や痰、息切れや呼吸困難、そして呼吸のたびに器官がヒューヒュー、ゼーゼーと鳴る「喘鳴」という症状が特徴ですが、喘鳴がなく、咳だけが続くケースもあります。
また、風邪は昼間でも咳が出るのに対して、ぜんそくは夜間や明け方に発作がみられます。
近年増えている「咳ぜんそく」
眠れないほどの咳が数日間続いたり、2週間以上おさまらなかったりということはありませんか?
「風邪が長引いている」と考えがちですが、肺がんや結核、肺炎、心不全などの病気の可能性もあります。重篤な病気ではなかったとしても「咳ぜんそく」の可能性もあります。
風邪のほか、天候や疲労、ストレス、花粉症や食品添加物、PM2.5なども原因として考えられます。
放置すると肺機能が低下し、3割以上の人が気管支ぜんそくに移行し、これが原因で起こる呼吸困難で、年間約1500人が命を落としていますから、重症化する前に治療することが大切です。
喫煙者は要注意 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
タバコが原因で慢性閉塞性肺疾患(COPD)になることも少なくありません。
喫煙歴が長く、吸う本数が多い人ほど重症化する傾向にあります。慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれる病気の総称で、40歳以上の人の約9%が該当します。
初期症状での自覚はあまりないので放置しがちですが、喫煙者で咳が続くと感じたら早めに受診しましょう。
≪咳のセルフチェック≫
以下の項目のうち、ひとつでも当てはまるときは専門医へ!
- 咳が長引くことがある
- 夜中や寝入りばな、明け方に咳が出る
- 冷たい空気、エアコンの風に反応して咳が出る
- 運動の後に咳き込んだり、息苦しくなったりする
- 呼吸するとヒューヒュー、ゼーゼーという音がすることがある
- 台風や低気圧など、天気の変化が大きいと、具合が悪くなる
- 痰が絡むことがある
- 咳が出るとなかなか止まらないが、出ないときはまったくでない
- 息苦しくて、会話や歌が困難になることがある
- 咳止め薬を飲んでも効果が出ない
監修
コスギコモンズクリニック
院長 高木 誠先生