まだ免疫がない乳幼児が 特に注意したいのが「感染症」です
合併症を起こすことも 正しい診断・治療を受けましょう
幼稚園や保育所などでは、うつすこともうつされることもあるので、お互い様ですね。予防接種することでたとえかかっても軽くすむことが多いのですが、予防接種がない病気もたくさんあります。また、合併症を起こす場合もあるので、かかりつけ医に相談しながら、子どもを感染症から守りましょう。
病原体の感染経路には 「垂直感染」と「水平感染」がある
■垂直感染
妊娠中や、出産の際、赤ちゃんが感染することをいい、母子感染ともいわれます。※風疹、トキソプラズマ、B型肝炎など
■水平感染
接触・飛沫・空気・媒体感染などがあり、感染経路が複数の場合もあります。
- 接触感染:感染者に接触することで感染します。※とびひ、破傷風など。
- 飛沫感染:咳やくしゃみなどの飛沫を吸い込むことで感染します。 ※インフルエンザ、風邪、マイコプラズマなど。
- 空気感染:空気中の飛沫核を吸い込むことで感染します。※麻疹、水痘、結核など。
- 媒介感染:食品や血液、虫などを介して感染します。※食中毒、A型・ E型肝炎、マラリアなど。
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かかりやすい感染症を 家庭でも理解しておきましょう
麻疹(はしか)
風邪のような症状から始まり、高熱も伴います。赤い発疹が出て咳もひどくなりますが10日ほどで治まります。耳を痛がる(中耳炎)、激しい咳が出る(肺炎)、意識がもうろうとしている(脳炎)などの合併症に注意しましょう。
風疹(3日ばしか)
風邪のような症状と高熱、あせものような発疹がでますが、3日ほどで治るのでこの名前がついています。ママが妊娠中なら感染しないよう注意しましょう。
水痘(みずぼうそう)
とても感染力が強い病気です。名前の通り、水をもった大きな発疹が出ますが、1~2週間でカサブタになって治ります。かゆみを伴うので、こすったり、かいたりしないように注意しましょう。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)
左右両方、または片方の耳の下が腫れて痛みを伴います。口を動かすと痛くて、食欲が落ちるので、かまなくてもいい食事を与えましょう。冷やすと少し楽になります。
溶連菌感染症
高熱、喉の痛み、頭痛、嘔吐を伴う感染症で、予防接種はありません。発症数日後に赤い発疹が全身に出て、舌が真っ赤(いちご状舌)になるのが特徴です。急性腎炎やリウマチ熱の原因になることがあるため、数週間後に検査をします。
お話
林医院
院長 林 毅 先生