10歳までは仕上げ磨きを 定期的なメンテナンスも忘れずに
虫歯は4つの条件から発生します
ひとつめは、お口の中に「虫歯の原因菌」が多くいることです。虫歯の原因菌が増えないよう、毎日の歯磨きと、歯科医院での定期的な健診や、徹底的な汚れの除去が大切です。食事の後の歯磨きは、丁寧に行いましょう。
ふたつめは「歯の質」です。歯の表面の質をエナメル質といいます。エナメル質の厚さや密度には個人差があります。歯の質を強化するために、高濃度フッ素配合の歯磨き剤使用がおすすめです。
3つめは「糖分」です。虫歯の原因菌は、お口に入ってきた砂糖(糖分)を利用し、歯を溶かす酸を分泌します。お菓子やジュースなどの甘い物を頻繁に食べていると虫歯になりやすくなるのはこのためです。
4つめは「時間」です。甘いジュースをダラダラ飲んだり、長時間、あめやキャラメルなどをよく食べたりすると、歯を溶かす酸を虫歯の原因菌が出し続け、歯に穴が開いて虫歯になってしまいます。食事とおやつの時間を決め、食後には歯磨き、またはお口をゆすいで、お口の中の糖分を洗い流しましょう。
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歯ブラシを用いた歯磨きは 乳歯が生え始めた頃から行いましょう
■ 子どもの歯磨きの方法
- まず、お子さんの後頭部を膝の上に乗せます。
- ペンを持つように歯ブラシを軽く握り、もう片方の手で唇を優しくめくります。お子さんが急に頭を動かすことがないよう、しっかりと固定しましょう。
- 上の前歯から磨きます。このとき、上くちびると歯茎をつないでいるスジ(上唇小帯)の部分に歯ブラシが当たると痛がり、歯磨きを嫌がる原因になってしまいます。歯ブラシがスジ(上唇小帯)に当たらないように、人差し指で優しく押さえ、軽く小刻みに動かすことが、痛がらないコツです。同様に下の歯も磨きましょう。
■ポイント
- 虫歯になりやすいのが、上下左右の奥歯のかみ合わせの溝と、上の前歯の裏側です。特に丁寧に磨いてください。
- 歯ブラシが届かない歯と歯の間も虫歯になりやすいので、少なくとも1日に1回はデンタルフロス(糸ようじ)を使用しましょう。
よく「仕上げ磨きは何歳まで?」という質問を受けます。子どもだけでの歯磨きだと歯の汚れが取りきれないことが多いので、なるべく10歳頃まで、理想的には第二大臼歯が生え始める12歳頃まで、行うことをおすすめします。
お話
荏田ファミリー歯科・矯正歯科
院長 八幡 誠 先生