優ウィメンズクリニックは、婦人科に加え、乳腺外科、女性内科を診療科目とし、女性ドック、乳がん検診、子宮がん検診にも対応します。初潮を迎えたばかりの女の子から高齢者まで、幅広い患者さんに支持されています。スタッフ全員が女性というのも安心です。
周産期医療経験の長い大井院長は4つの専門医資格をもつ実力派
― 産婦人科医になった理由と、これまでのご経験などを教えてください。
産婦人科は、内科も外科的処置もすべて網羅し、完結できる。つまり、患者さんに長く寄り添うことができるという理由で産婦人科を選びました。なかでも長かったのは「周産期」です。妊娠22週から生後満7日未満の母体、胎児、新生児を診ることが多かったですね。
― 大井先生は、周産期・新生児医学会、超音波医学会、人類遺伝学会の専門医、そして、産科婦人科学会の専門医・指導医という資格をおもちです。
周産期専門医で、遺伝と超音波の専門医も取得している医師は珍しいと思います。経験と知識を重ねて取得した資格ですから、これらを生かした診察を行っています。なかでも、超音波を使った診察に力を入れおり、周産期では、遺伝やハイリスク分娩などに多く携わりました。優ウィメンズクリニックの院長となった現在は、子宮や卵巣などの臓器の状態を調べるために超音波を用いています。
― 優ウィメンズクリニックは女性による女性のためのクリニックとお聞きしました。
そうです。スタッフ全員が女性で、女性の体全般を診ることがモットーです。婦人科はもちろん、乳腺外科や女性内科にも対応します。診療は常に2診制で、婦人科は毎日、曜日によって乳がん検診・内科・乳腺科などを各専門医が担当します。
女性にはちょっとした不調がよくありますが、何科に行けばいいか悩むことも多いと思います。当クリニックは、何でも丸ごと相談できるところが特長です。通常、乳がん検診は乳腺外科、子宮がん検診は婦人科ですが、当院はこの両方ともできるのに加え、女性内科、女性ドックにも対応しています。
初潮を迎えた女の子のママたちへ
婦人科へのハードルを低く考えて!
― 「10代の女の子も気軽に婦人科へ」と呼びかけています。が、その理由を教えてください。
成人女性に、必ず乳がんや子宮がん検診を受けてほしいのはもちろんですが、大人は自己決定ができます。しかし、注目してほしいのは、思春期の女の子の現状です。
10代の女の子たちは、月経痛がひどくても市販薬でしのぐしか、なす術がないというのがほとんどで、婦人科に相談しようなんて考えたこともないと思います。ですから、私がお願いしたいのは、ママが検診や受診で婦人科にいくときの「ついで」でもいいから、お嬢さんを連れてきてほしいということ。
初潮後は、おなかや頭が痛かったり、吐き気やめまい、イライラしたりという症状がでて、悪くすると寝込むこともあります。それが、我慢できる範囲なのか?もっと楽になる方法はないのか?病気の兆候ではないのか?など、婦人科で気軽に相談ができることを親御さんが知り、お嬢さんをリードしてほしいのです。
いまの私の役割は、「低用量ピルへの抵抗感をなくすこと」
そして、「HPVワクチンの啓発」
― 「低用量ピル」と「HPVワクチン」に力を入れていらっしゃいます。
「ピル」は、副作用のある避妊薬というイメージが先行していますが、「低用量ピル」は、生理痛や生理不順をはじめとする月経トラブル解消に高い効果を発揮する優れた薬で、副作用もほとんどありません。また、月経移動も可能なので、結婚式や旅行、また10代の中高生なら、合宿や受験など、ベストな体調で臨みたいイベント時にも安心して用いることができます。我慢する、頑張るだけではなく、さまざまな選択肢があることを知ってほしいですね。
また、若い女性とその親御さんは、彼女たちの未来のために「HPVワクチン」にも注目してほしいです。「HPVワクチン」は、子宮頸がんの大きな原因とされるウィルスの感染予防にとても有益なものです。
子宮頸がんは20代から40代の罹患率が高く、死に至ることもあります。また、早産や流産の原因にもなるので、ぜひ10代のうちにワクチン接種をしてほしいのですが、正しい理解が浸透していないために日本での接種率はとても低いのです。これも10代の女の子をもつ親御さんにぜひとも知ってほしい知識です。優ウィメンズクリニックでは、4価に加え、9価にも対応しています。
「婦人科に来たからといって、いきなり下着を取って診察台に上がらせるなんて絶対にありません」。スタッフも全員女性。安心して母子で相談に来てほしいですね。
お話
優ウィメンズクリニック
院長 大井 理恵先生