國學院大學人間開発学部による「子育てエッセー」
教育が抱えるさまざまな問題と向き合いながら、子どもたちの健やかな成長を考えます。

子どもの食の安全を考えてみよう

國學院大學人間開発学部の先生方による子育てエッセイをお届けします。幼児期から小学生までの子育てファミリーへの応援メッセージが込められたエッセイです。

子どもの成長には深い睡眠を

「寝る子は育つ」といわれるように、ぐっすり寝ることは子どもの成長にとって大事なポイントです。骨や筋肉を作るのに欠かせない成長ホルモンは、深い睡眠時に分泌が盛んになり、その分泌量は18歳頃をピークに低下してしまいます。

深く質の良い睡眠をとるには、早寝・早起き・規則正しい食事で生活リズムを整えて、寝る時にはスマホや明かりを消して脳を休めてあげることがとても重要です。

一生の健康を左右するカルシウム

 子ども時代にカルシウムをしっかりとって骨を強くすることは、一生の健康を左右するともいっても過言ではありません。カルシウムを体内に蓄えることができるのは20歳頃まで。減っていく一方になる前に積極的にカルシウムをとって骨の貯金をしましょう。

牛乳や乳製品の他、小魚や大豆製品、葉野菜、ピーナッツやゴマなどの種実類。カルシウムの吸収を良くするビタミンDを多く含む魚やきのこ類を一緒に食べることもおすすめです。カルシウム不足だと、骨折しやすくなり、大人になってから骨粗しょう症のリスクが発生してしまいます。

朝ごはんは1日のエネルギーの源

朝ごはんをしっかり食べると、1日の活動エネルギーを確保できるほか、便通も改善され、生活リズムを整えることができます。エネルギー不足では、集中力や記憶力が低下したり、運動するにも力が出なくなったりして、体の省エネ化が進み、低体温や肥満にも繋がってしまいます。

時間の無い朝にあれこれ作るのは大変ですが、前日の夕食の時間の見直しや調理の工夫をして、朝ごはんをきちんと食べられるようにしましょう。

お家ご飯に困ったら給食を参考に

 献立に困った時は、学校給食を参考にしましょう。小学校からの給食便りには、材料や一人分の量、栄養バランスの考えられたメニューなど役立つ情報がたくさん掲載されています。

給食の味を正確に再現する必要はないので、あくまでもヒントとして活用し、各家庭の味つけで良いと思います。よこはま学校食育財団のホームページには、小学校の献立を見ることができるので活用してみてください。

臨時休校が続き、時間に余裕がある今などは、お子さんに料理を教えてあげることも良いでしょう。学校では学べない生活力を養い、お子さんができることを増やせるといいですね。

人間開発学部助教授 小林 唯
(2020年5月13日國學院大學 SUKU SUKU SCHOOL(FMヨコハマの番組『Lovely Day♡』4月放送)より転載。)

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