ペットの健康と幸せが第一! 飼い主様の気持ちにも寄り添う
――獣医師を志したきっかけを教えてください。
古田先生 昔から動物は好きで、獣医師になりたいと思ったのは、中学3年生の頃、猫を保護して飼い始めたのがきっかけです。飼う以上は最期まで責任をもって面倒を見たい、もしこの子が病気になったら自分が治してあげたい、と思いました。それからは、高校、大学とまったくぶれずに獣医学の道へ進みました。大学生のときは、シェルターから引き取った犬を飼っていて、学校に連れて行ったりもしていました。
▲前足を骨折した3ヶ月の柴犬を診察する院長先生(横浜青葉どうぶつ病院:神奈川県横浜市都筑区中川中央)
――現在も動物を飼っていらっしゃいますか?
古田先生 今は3歳のオス猫「ニャー介」と、10ヶ月のオス猫「橙介(だいすけ)」の2匹と一緒に暮らしています。どちらも雑種です。ニャー介は、当院に通ってくれているネコちゃんの飼い主様がケージごと捨てられていた子を見つけて、病院に連れて来てくれました。まだ目も開いていないくらいの頃でした。
ミルクをあげたり、1か月ほど病院で世話をしていたのですが、その後、わが家に来ることになりました。橙介は数ヶ月前に家に来たばかりです。やはり患者さんの飼い主様で、飼っているネコに子供が生まれて、そのうちの1匹です。2匹とも私の小学生の息子と大の仲良しで、名前も息子が付けました。
▲酸素濃度や温度、湿度がコントロールできるICU。ここで術後の管理を行います(横浜青葉どうぶつ病院:神奈川県横浜市都筑区中川中央)
――最後に、動物を飼っている方へのメッセージをお願いします。
古田先生 私は以前、川崎市麻生区の動物病院に勤務し、動物外科をメインに担当していました。その後、より難しい症例にも対応できるようになりたいと思い、母校である北里大学に戻り、4年間研修医として学びました。横浜青葉どうぶつ病院を開院したのは2015年です。
開院後、川崎の病院で診ていた子が来てくれたり、近隣の方がワンちゃんのお散歩のついでに体重を量りに来たりなど、定期的に通ってくださる方が増えているのはとてもうれしいことです。かかりつけ医としては、継続的に長く診させて頂きたいと思います。動物の体調に何か変化があったときも、すぐに分かりますから。
私自身は整形外科がメインですが、妻も獣医師で心臓など循環器科が得意分野です。さらに当院には、小動物のスペシャリスト、腫瘍を得意とする先生もいて、4人体制で診療しています。
もちろん、お腹を壊したとか、皮膚に湿疹ができたといったよくある疾患については、全員が診察できますので、8~9割の症例には対応できます。万が一、輸血が必要な手術など、当院では対応できない場合は、大学病院など提携の医療機関をご紹介することもできます。
さらに、もし病気やけがの治療を続けていてもなかなかよくならないのであれば、セカンドオピニオンを求めて別の病院に行ってみることも必要だと考えています。「病院を変えるのは勇気がいる」という声も聞きますが、ペットのことを最優先に考え、飼い主様には柔軟な姿勢を持っていただきたいと思います。
ペットは大切な家族の一員です。些細な不安で、「こんなことで病院に行ってもいいのかな?」と思う飼い主様も多いようですが、どんなことでも構いません。モヤモヤしているくらいなら、早めにご相談にいらしてください。
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