日々の生活から生まれる「どうして?」をとことん追求

キリスト教の建学の精神に基づき、緑豊かな校内で学ぶ自由学園初等部。校長先生にお話をお伺いしました。
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机上の勉強のその先が本当の学び。「自ら学ぶ姿勢」を育みます

実体験から得る「本物」の知恵や知識

本校は、キリスト教の教えのもと、「よくみる、よくきく、よくする」をモットーに、自分で考え行動する実力を身につけて、その力を社会を良くすることに役立てる人間を育むために1927年に設立されました。
生活のすべてが学びの場であるという「生活教育」の考えを軸に、さまざまな実体験を通し学ぶことを重視しています。

また、児童、家庭、学校の三者が一体となって学校を創り上げています。
そのため児童による自治も盛んで、初等部では特に6年生が行事などさまざまな場面でリーダーを務めます。
本校ではクラス内の5~6人のグループを「家族」と呼び、学校をひとつの「社会」と考えていますが、その一員としての振る舞いや人と協働していくことの大切さを、日々の生活から学んでいます。

3年生から行われる2泊3日以上の宿泊学習ではさまざまなフィールドワークを行います。また、全員が係を受け持ち、協力することの大切さを学びます。 自由学園初等部:東京都東久留米市

「どうして?」をみんなで共有「真の学び」がかなう環境

先日、土に興味を持った初等部の児童のために、こけが好きで探究の課題にしている高等科の生徒が特別授業を行いました。
児童たちは校内に生息するたくさんのこけについてフィールドワークを通して学び、高等科の生徒は2年生に自分の探究成果を授業する場を得ました。これは児童の自発的な学びの一例に過ぎません。

5年生の理科で行う「早春のきせつだより」 では、キャンパス内を散策し新芽が芽吹く植物などを採取。 子どもたちの手はみるみる植物でいっぱいに!自由学園初等部:東京都東久留米市

本校には、子どもたちが感じた「どうして?」を自由に探求し、そこから得た知識を学園全体で共有することでさらなる学びにつなげる環境があります。
授業の単元ごとにその内容を発展させ、「自分が気になっているテーマ」について調べたり試したりする時間を設けることで、教科にとらわれない自発的な学習姿勢が培 われていきます。

しかし、こうした学びにはじっくりと取り組む時間や指導する側の幅広い知識、そして実際に体験できる環境が必要です。
そこに本校の一貫教育や学園内の優秀な教員やアフタースクールスタッフの縦横の連携、広大で豊かなキャンパス少人数校ならではの柔軟さが生きているのです。

家庭と学校をつなぐ場所として、 初等部の生徒が利用できる 「JIYU アフタースクール」 では、「学童保育」や「おけいこ」 のほか、学園外の講師を招いて学び体験する 「プログラム」も。自由学園初等部:東京都東久留米市

約4000本の樹木に囲まれた10万㎡の広大なキャンパス。 春 になると緑に芽吹く天然芝のグラウンドは、中等科の生徒に よって手入れされ、初等部の子どもたちの大好きな遊び場です。自由学園初等部:東京都東久留米市

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お話を伺ったのは

自由学園初等部 校長 高橋 出先生