首都圏の私立小学校では、2025年度の入学考査も終了し、年明けからは2026年度の入学選考に向けた学校説明会やイベントが徐々に始まっていきます。
私立小学校では、それぞれの学校が持つ教育理念に基づいた教育が行われ、毎日のカリキュラムや学校行事に反映されています。特長ある学びで子どもを伸ばす注目の私立小学校を紹介します。今後の学校説明会・イベントの情報とあわせて、お子さんの学校選びの材料としてお役立てください。
カリタス小学校(川崎市多摩区)
1年生から実践する少人数の英仏語教育
フランス政府公認の国際的資格試験にも挑戦
幼稚園から高校までのカトリック教育を行うカリタス学園。小学校は男女共学で、1年生から少人数での英語・フランス語教育を行っています。低学年は外国語として週に1~2時間、高学年は週3時間(英語が週2時間、仏語が週1時間)の授業があります。
低学年では歌や絵本を通して、時に体を動かしながら英語やフランス語の音に慣れ親しみ、3年生からは教科書を使い、電子黒板やタブレットなどのICT機器も積極的に活用し、今まで学んできたことを体系的に整理していきます。対話や発表の時間が多い実践的な授業や、英仏語でスピーチを行う学習発表会、仏検をはじめとする検定試験への挑戦など、外国語への興味が自然と高まる環境が整っています。
和光鶴川小学校(東京都町田市)
子どもが学校の主人公
本物との出会いから育まれる学びの力
「学ぶ子ども」が主人公の和光鶴川小学校。子ども自身が自ら考え、多様な他者と関わり、つながることを教育の理念とし、「考える力」を育むために、多様な本物との出会いが用意されています。学校の敷地の30%を占める自然豊かな雑木林にはたくさんの発見や不思議が存在していて、子どもたちの好奇心は尽きません。そこからたくさんの「なぜ」が生まれ、子どもたちの知りたいこと、やりたいことを出発点に学習を進めます。
そして「なぜ」について自分の頭で考え意見をもつこと、それをしっかりと伝えること、相手の意見をしっかり聞くことの大切さを学びます。仲間とともに成長し、学ぶ楽しさを知ることができる環境が和光鶴川小学校には揃っています。
菅生学園初等学校(東京都あきる野市)
建学の精神は「自然が教科書だ」
学ぶ楽しさと豊かな人間性を育む「ゆたかの時間」
菅生学園が誇る豊かな自然環境を活かした体験学習が「ゆたかの時間」です。「山・川・土」の3つの柱を軸に、里山の四季の変化や動植物に触れることはもちろん、稲作や味噌作り、近隣の牧場見学など、教科書横断型のさまざまな活動を進めています。
また、東海大学の教授の指導のもと専門性の高い特別授業も行っており、現在取り組んでいるのが校地に野生生物のすみかを創出する「生物多様性プロジェクト」です。一例として大学生がつくった巣箱に4年生が図工でペイントを施し、校内の樹木に設置しました。こうしたさまざまな体験から生まれる「発見」や「感動」こそが、思考や人格形成の出発点となります。
関東学院六浦小学校(横浜市金沢区)
主体的で創造的な教育を推進する
「六浦小モデル」プラン
こども園から大学・大学院までを擁する総合学園「学校法人関東学院」が設置する関東学院六浦小学校は、キリスト教の精神に基づく豊かな人を育てる教育を行っています。認知能力に加え、非認知能力を育む教育プログラム「六浦小モデル」は、「私のパレット」「私のポケット」「私のドア」の3本柱で構成されています。
「私のパレット」は子ども自ら学び方(コース)を選択するシステムで、学びの個性化、自律的な学びを推進します。「私のポケット」は、子どもたち一人ひとりの「好き」を探究する個人総合の時間で、1年を通して企画・研究し、学年末にその成果を発表します。「私のドア」はICTを活用し、国内にとどまらず、世界とつながる様々な学びを通して実社会への興味関心を深めます。
相模女子大学小学部(相模原市南区)
心、伝統、命と食、夢 4つのテーマをもとに、
人として「生きる力」を育む総合学習「つなぐ手」
▲歌舞伎の隈取り体験(2年生)相模女子大学小学部(神奈川県相模原市) 力を入れている授業の一つが、人として「生きる力」を育む総合学習「つなぐ手」。「コミュニケーション力」「日本の伝統文化」「命と食」「夢に向かって挑戦する人の生き方[…]
昭和女子大学附属昭和小学校(東京都世田谷区)
劇団四季の俳優陣を招いて開催する特別授業
「美しい日本語の話し方教室」(5年生対象)
▲美しい日本語の話し方教室 (昭和女子大学附属 昭和小学校:世田谷区) 劇団四季の俳優さんをお招きして開催する「美しい日本語の話し方教室」は、5年生が対象。この日の授業に登場したのは、あの有名な舞台にも立っている男性1名、女性[…]
精華小学校(横浜市神奈川区)
中学受験での高い進学実績を誇る秘訣は?
きめ細かい学習指導と運動で、学力・体力・精神力を育む
▲取り組みの一つ「西グラウンド3周運動」 精華小学校:横浜市神奈川区 6年生のほぼ全員が中学受験をする精華小学校。高い進学実績を誇るその秘訣は、日常的なきめ細かな学習指導に加え、6年間を通して行う2つの「運動」にもあるようです。 […]
成城学園初等学校(東京都世田谷区)
「算数」ではなく「数学」と呼ぶ授業を行い、
数学的な考え方を身に付け問題解決力を育む
▲「数学」の授業 成城学園初等学校:世田谷区 成城学園初等学校では、計算などの技術・技能だけでなく数学的なモノの考え方を重視し、「算数」ではなく「数学」と呼ぶ授業が行われています。 使用する教材はオリジナルの「児童数学」。例[…]
聖ヨゼフ学園小学校(横浜市鶴見区)
国際バカロレアPYP認定校として、1年生から英語教育を実践
グローバルな視野持つ人材を育てる
▲ネイティブの教師による英語授業 聖ヨゼフ学園小学校:横浜市鶴見区 英語を介して多様な文化を理解し、世界へと視野を広げてほしいという思いから、創立時より英語教育に力を入れています。英語の授業は1年生から週に2回、ネイティブと日本人[…]
玉川学園小学部(東京都町田市)
「自分で考え、伝える力を育てる」課題解決に向けた
思考スキル育成の授業を幼稚部か12年生(高3)まで継続的に実施
▲探求学習、伝える力を育てる 玉川学園小学部:東京都町田市 必要なのは自分で考え伝える力 そのためには、「学ぶ」ための「技」が重要です 「日本の授業は知識を伝えるための講義型が中心ですが、それだけでは思考力が育ちません」と教育部長[…]
桐蔭学園小学校(横浜市青葉区)
学校活動全体で個々が責任のある役割を持ち、
社会で「生き抜く力」を養うリーダーシップ教育を行う
▲様々な活動を通して、リーダーシップやコミュニケーション能力を学ぶ 桐蔭学園小学校:横浜市青葉区 桐蔭学園小学校では、高学年になると、主体性やセルフコントロールを身に付けるため、総合的な学習の時間やクラブ、委員会活動を通じて誰[…]