総合学習で育まれる自主性、想像力、プレゼンテーション力
昭和女子大学附属 昭和小学校

世田谷区太子堂にある昭和女子大学附属昭和小学校の取材に行ってきました。
少し肌寒くなってきた晩秋の一日でしたが、児童たちは元気いっぱい。
校内は活気があふれており、すれ違う児童はみんな「こんにちは!」と気持ちいいあいさつをしてくれました。
創立者の人見圓吉先生が掲げた建学の精神「世の光となろう」がこの元気のいいあいさつを通して感じられました。

正面玄関を入るとすぐ目に付くのが、伝統が感じられる靴箱です。学校としては交換も考えたそうですが職人さんいわく、「こんな立派な一枚板の靴箱は貴重だ」とのこと。確かに今では親子3代にわたって通うご家庭もあるという伝統校としての貴重な調度品です。補修して大切に使い続けることになったそうです。

▲1953年の創立以来、たくさんの児童を見守ってきた靴箱。歴史の重みを感じさせます  昭和女子大学附属昭和小学校/世田谷区

昭和小学校で創立以来、ずっと続けてきたのが総合学習です。
児童が興味を持ったことを1年かけて研究し、その内容を模造紙にまとめたり、絵や立体物を制作したりして11月に行われる昭和祭(文化祭)で発表します。
総合学習は6年間行われ、この経験を通して児童は自主性や発想力、想像力を養うだけでなく、発表を通してプレゼンテーション力も身に付けます。
また、昭和小学校に通うお子さんの保護者3名にご協力いただき座談会を行ったのですが、そこでも「総合学習のおかげで引っ込み思案だった子が人前に出ることを恥ずかしがらなくなりました」というお話を聞くことができました。
この研究結果は毎年、「昭和っ子の研究」という冊子にまとめられ、文部科学大臣賞を受賞するなどさまざまな高い評価を得ているそうです。

授業の模様を見学させていただいているときに目に付いたのがこちらです。

▲4年1組が総合学習で制作し、昭和祭に展示したもの。これ、なんだかわかりますか?  昭和女子大学附属昭和小学校/世田谷区

これは昭和小学校にある「なかよしの像」を模したもので、4年生の総合学習のテーマ「石の研究」で作ったそうです。

▲小学校の玄関左側にある、なかよしの像。二人の子供が楽しそうにしている姿をモチーフにしています  昭和女子大学附属昭和小学校/世田谷区

なかよしの像は元教員の菊地眷太郎(けんたろう)先生が作られたそう。4年生の児童に聞いたところ「友達どうしが仲良く過ごせるように、って意味があるそうです」とのことでした。
このことを教えてくれた男子児童二人も、この像のように肩を組みながら話してくれたのがとても印象的でした。
またこの像を再現したという4年1組の作品の完成度の高さに、驚きを隠せませんでした。

昭和小学校の魅力はほかにもたくさんありますが、詳しくは2020年3月1日発行予定のビタミンママVol.84をご覧ください。

▲給食は専属の栄養士が栄養バランスを考えた日替わりの献立です 昭和女子大学附属昭和小学校/世田谷区

取材を終えたのはちょうどお昼どき。
昭和小学校の給食も自慢のひとつで、この日の献立は鶏肉の照り焼き、お赤飯、呉汁、ごま和え、そして牛乳とリンゴでした。
お友達と美味しそうに食べる姿が、私の空腹を刺激したのは言うまでもありません。

▲こども園から大学院に加え、ブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウまでがひとつのキャンパスにあります 昭和女子大学附属昭和小学校/世田谷区

昭和小学校の児童のみなさん、そして先生方、取材へのご協力ありがとうございました。

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