相模女子大学は1900年創立という伝統校で、小学部は男女共学です。こども園から大学院まで、約6000人が学ぶキャンパス内には、相模原市の登録文化財である茜館や、付設するフランス庭園などの歴史ある建物もあります。春を彩る桜並木や野鳥が飛来する池、田んぼや畑など、広大で豊かな自然が広がります。
小学部の理想とする児童像は「自分からできる子」です。自分をさらに高める子どもの育成をめざし、教育活動を行っています。
私は、真のグローバル教育とは、人間同士の関わり、自分たちの身近なことや歴史を知ること、そして自然を愛することから始まると考えています。本校は、グローバル教育に最適な環境といえると思います。
グローバル教育の中で重要な人間同士の関わりを豊かにするために、日頃からの教師の関わりはとても重要です。そこで、コーチングスキルを教育現場に生かしています。コーチングには、サポートを受ける人の自発的な行動を促すために、コーチが「傾聴」「承認」「質問」というスキルを用います。相手がもっている答えを引き出してよりよい方向を自ら見出すことが目的で、正解を教えるのではないという点が重要ですから、これを教職員と共有しながら、自ら主体的に考える子どもたちの能力を引き上げます。
グローバル感覚を高めていく上で、海外の人々との交流に積極的であることも重要です。4年生以上が行う外国人と1対1のオンラインレッスンは、週に1回、一人1台所有しているiPadを使います。会話の相手は、フィリピンの方です。フィリピンは国際的な企業のコールセンターが多数あることからもわかるように、英語がとてもきれいで分かりやすいのです。
現在は、基礎的な会話が多いのですが、自分で話題を作って話せるようにならないといけません。将来的には、海外の学校と何かを一緒に取り組むことができればと思っています。
そこで考えているのが、インドネシアとオーストラリアにある姉妹校との協働です。さきがけとして、インドネシアの児童たちとオンラインでつなぎ、環境問題についての意見交換や情報共有、ロボットの大会を行うなどのプロジェクト活動を計画しています。
このような取り組みを通して、使える英語力、そして人を育てることができます。そして何よりも自分たちのアイデンティティをはっきりさせることができます。これが、本校の目標です。
お話
校長
川原田 康文 先生
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