【教えてドクター】片方の目だけ涙や目やにが出る原因

8カ月の女の子です。いつも左の眼だけ、目やにや涙が出るのですが何かの病気でしょうか?

鼻涙管閉そく症、もしくは狭窄症の疑いがあります。

涙は目を潤し、細菌などから守ってくれる役割があります。「鼻涙管」は涙腺で作られた涙が鼻の奥に抜ける道で、この一部が先天的に細くなっていたり、何らかの原因で狭くなったり、詰まったりすることが原因で片方の眼だけ涙や目やにが出ることがあります。

目薬やマッサージで治癒。場合によっては手術が必要なことも。

乳児に多い症状で、自然治癒する場合がほとんどです。目やにや涙に気付いたら、お湯で湿らせた清潔なガーゼなどできれいにふき取ってあげましょう。

それでも改善されない場合は一度眼科を受診することをお勧めします。マッサージや点眼薬で開通する場合が多いですね。

1歳半を過ぎても繰り返す場合は、手術が必要になる場合もあります。細い針金のようなものを鼻涙管に通して開通させるか、狭くなっている部分を広げるというものです。

お話を伺ったのは

スマイル眼科クリニック
院長 岡野敬先生

岡野先生は、工業高校を卒業し、料理人の道へ進んだ後、医師へと転身。興味深い経歴です。

子どものころから興味があったコンピューターを勉強しようと、工業高校に進学しましたが、卒業後の進路は、IT 関連、医者、弁護士などいろいろ悩みました。

結局決めきれず、料理の道に進んだある日、駅で倒れた人を見かけたんです。そこに、人だかりをかき分けて「私は医者です」と現れ、介抱しながら救急車を手配した人があまりにもカッコよくて、「やっぱり医者になろう」と。

そこからは、迷うことなく勉強三昧の日々。予備校で1 年半、必死で勉強して杏林大学医学部に進みました。私立の医学部は学費が高いですが、超貧乏生活(笑)をしながら、アルバイトと奨学金などで何とか学費を捻出して卒業しました。

子どもの患者さんからも大人気と伺いました。

もともと子どもが大好きで、小児外科と迷ったのですが、お世話になった教授の影響もあり、眼科を選びました。子どもたちがスマイルで来院してくれるよう、楽しい雰囲気作りを心掛けています。私の見た目から「アンパンマン先生」と慕ってくれる子もいるのはうれしいですね。
来院が多いお子さんの症状としては、目やにや充血、まぶたや目の腫れなどがありますが、感染する場合もあるので注意が必要です。その他、片方の目ばかりつぶるとか、普通に歩いているのに物にぶつかることが多いなどは、検査をしたほうがいい場合も。気になることがあればすぐに来院してほしいですね。


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