蕁麻疹(じんましん)は皮膚の風邪のようなもの
蕁麻疹は虫刺されのような、腫れや赤みを伴う発疹で、突然現れます。その腫れが広がることもありますが、数時間で消えることがほとんどです。
見た目のインパクトと繰り返し出現する発疹に、心配される親御さんも多いですが、そのほとんどは原因が特定できない突発性蕁麻疹で、全体の8割を占めます。
例えば軽い風邪で受診した際、その菌の特定まで行うことは稀ですよね。突発性蕁麻疹はそれと同じで、皮膚の風邪のようなもの。その7割は一週間以内に、9割の人が長くてもひと月以内に治ります。
どうしても痒みが辛い場合は、眠気が出にくい第二世代の抗ヒスタミン剤の内服薬を処方します。
規則正しい生活が改善のカギ
稀にアレルギー反応として蕁麻疹を発症する場合があります。その場合は、原因となる食物や成分を摂取したり接触したりした15〜30分以内に症状が出ます。
ひどい場合は、蕁麻疹だけでなく、呼吸や表情など他の部分にも変化が見られるので、その場合は早急に受診する必要があります。
しかし、蕁麻疹のみの症状の場合は、食物アレルギーが原因となることは数%に過ぎないとされていますから、心配しすぎる必要はありません。
ホームケアとして、十分な睡眠やバランスの取れた食生活を心がけ、発疹がある場合は激しい運動や熱いお風呂は控えましょう。痒みが増す場合があります。また、痒い部位に保冷剤などを冷やすと症状が和らぎます。
お話を伺ったのは
葛が谷つばさクリニック
院長 長田 展明 先生
葛が谷つばさクリニックは、複数の専門医が連携したチーム医療が強みです。
院長の私を含めてそれぞれ専門の異なる4人の医師が連携して診療を行っています。週3回、小児科外来を担当する富永牧子先生は現在も昭和大学横浜市北部病院こどもセンターの診療にも携わっています。
アレルギーと小児神経が専門で、喘息のコントロールや舌下免疫療法、エピペン(アナフィラキシーに対する緊急補助治療用の医薬品)の処方などにも定評があります。
皮膚科と形成外科の診療を行っている庄司夏美先生は、3人のお子さんのお母さんでもあり、母親目線の診療が好評です。子どものケガやできものには、包帯の巻き方、傷の洗い方などのホームケアの簡単な方法をお母さんたちにレクチャーしています。
傷痕ができるだけ残らない治療や傷が治った後のケロイドや皮膚の色抜けなどのアフターケアにも応じています。
月1 回の乳腺外来を担当するのは大学で外科教授をされていた乳腺専門医の山根越夫先生です。経験を積んだ医師だからこそできる正確なエコー検査をマンモグラフィーと組み合わせて行い、乳がんの早期発見に努めています。