横浜・川崎エリアで「中学受験に強い」と定評のある塾の先生方に、中学受験を前に誰もが抱える疑問を、伺いました。
A.
志望校に出る傾向が強い問題ができていれば問題ありません。
模試にはいろいろな問題が出題されます。その中には、自分の志望校の入試に出る傾向が強い問題からほとんど出題されそうにない問題などさまざま。
私たちの場合、塾生一人一人の志望校とその学校の入試出題傾向は頭に入っていますから、「○○中学志望の君は、この問題はできるようにしなきゃダメ」って「必ず復習」を指示することもあれば、「君が受ける××中学はこの問題はほとんど出ないから、なかったことにしよう(笑)」ということも。
要は全体的な点数が悪くても、志望校の入試に出る傾向が強い問題が正解していればいいんです。今回できていなかったらしっかり復習して、「次にどこかで出たら」きちんと正解できるように。「次にどこか」がもしかすると「入試本番」の可能性も当然高いですよね。模試は偏差値などが載っている成績表よりも、塾生の答案用紙をしっかり見ることが大事なんです。
A.
「模試の種類と時期によっても考え方が異なります。
模試にもいくつか種類がありますが、「月例テスト」であれば細かい範囲指定があるはずです。結果が悪いとすれば、単純な話、事前準備が不足していたということです。
ただし、ご家庭でも事前準備がきちんとできている状況にもかかわらず、3か月状況が変わらないとすれば、塾の指導レベルと子どもの能力がマッチしていない可能性が出てきます。まずは通塾先の先生に相談すべきですが、何らかの見通しが立たないようであれば早期転塾も視野に入れてよいと思います。放っておいて状況が改善することはありません。
(時期:小4~小5)
次に「月例テスト」ではまずまずの成績なのに、「公開模試」となると成績が一気に落ちるケースです。原因は様々あろうかと思いますが、「月例テスト」は一定程度の能力があれば暗記中心の学習で好成績を収めることも出来てしまいます。
これが落とし穴で、このタイプの子どもは一定程度の能力があるがために、知らず知らずのうちに日頃の授業や家庭学習も暗記で乗り切ってしまい、結果として徐々に思考力が低下してしまうのです。これは子どもの性格に起因する行動習慣の問題であり、「塾が合う、合わない」という単純な話ではありませんが、あまりにも落差が大きい場合には「思考」を重視する塾への転塾を検討してもよいでしょう。
(時期:小5~小6)
ただし、模試はあくまでも模試です。志望校の入試問題とも大きく構成が変わりますので、実際に志望校の過去問を解いて手ごたえがあれば、公開模試の結果もさほど気にしなくて良いと考えます。
(時期:小6)