中学受験に役立つ家族旅行

中学受験に役立つ鉄道旅行

もうすぐ夏休み。コロナ禍で家族旅行を控えられていた方も、今年は海に山にと計画を立てていらっしゃるご家庭も多いと思います。家族での旅行を楽しいものだけではなく、中学受験に役立つものにしたいと思いませんか?楽しい旅行が少しの工夫で、子どもの心に残る実のある旅行とは…。

我が家が、実践した家族旅行について、ご紹介します!

中学受験に役に立つ旅行には、鉄道の旅がもってこいです。日本全国を隈なく走っている鉄道、その周辺地域の特色は入試で問われる「社会の総合問題」です。

学校や塾で学習した知識を単純に暗記してしまっているために、総合的な社会の流れがわからず、問われた単語は答えられるものの、その背景や抱えている問題などを問われる応用問題が解けないという事があります。

受験時によくある出題形式は、家族旅行のシーンで、鉄道を使い移動している時の会話を使った問題文です。

我が家では、家族旅行でそれを実写化しました。

ある旅行では、東海道新幹線に乗り、車窓から見える山々、河川、畑や水田など、日本の豊かな風景を見て、持参した地図帳と照らし合わせました。親子の会話もその地域の事や食べ物など子供が興味をひく内容になります。

例えば、「東海道新幹線の下り列車で、ほんの数秒左の窓に富士山が映るところはどこでしょう?」とクイズを出し、地図帳で調べて回答を予想し、結果を実際に見てみる。(ちなみにこの問題は、男子トップ校で出題された内容です)

また名古屋から伊勢神宮への旅では、近鉄特急ではなく、四日市の石油コンビナートがより間近に見えるように、また、「お伊勢参り」というものは遠路はるばる詣でることなのだということを体感させたるために、進みの遅い、沿岸を走るJR東海の快速「みえ」を使いました。

今まで机の上で学習してきたものが、現実のものとしてそこに存在すると実感するのは、とても印象深く心に残ったようでした。夏休みが終わってからの社会の学習でも「あっ、ここのことか!」と頭に映像となって出てきたようで、親子共々満足度の高い旅が出来ました。

ただ1つの持参すべきアイテム

旅行に必ず持っていくべきアイテムは、地図帳です。デジタルの地図ではなく、紙の地図帳です。

なぜかというと、自分の現在地などは、デジタルであれば検索してしまえばすぐ結果がわかってしまいます。ところが、紙の地図帳であれば自分の力で探さなければなりません。自分はどこにいるのだろう?その周りの様子は?などと考えながら地図帳を見ることにより、知識を自然と吸収するができます。

また、旅行前には訪れる場所を親子で一緒に地図帳で確認し、その地域ごとの特色を会話で楽しんでから、旅行に出発されることをおすすめします。それぞれの土地への知識も深まり、旅行に対する期待も高まり、ワクワクした気分で出かけることができることでしょう。

旅行に行けなくてもできることはある

そうはいってもまだまだコロナ感染者数は激減しているわけではないので、まだ遠出は心配と思われる方もいらっしゃると思います。だけど、せっかくの夏休みだから、中学受験に役立つ楽しいことをしたいと考えていらっしゃるご家庭もあるのでは?

そんなご家庭におすすめなのが、自分の地域の散策です。私は東京に住んでいるので、その周辺についてのお話をします。

息子が在籍していた学校の入試問題では、毎年東京問題という限られた地域についての出題があり、対策をしなくてはいけませんでした。社会の学習が始まる前から、都内の主要な箇所、横浜、鎌倉、箱根、銚子、霞ケ浦、つくば等の関東周辺の名所を巡りました。

銚子は、その当時水揚げ高が日本一の漁港であり、それを体感させたかったので行ってみました。目の当たりにした漁船には、たくさんのサバの水揚げがありました。漁師の方から、おすそ分けの魚をいただくといった嬉しいサプライズもありました。
また、日本橋にはライオンがいると言って驚かせ、三越のライオン像を見に行ったりもしました。

電車だけではなく、高速道路や道路も重要ですので、時には車に乗って出かけました。この様に、色々と親の工夫次第で、社会の知識は楽しく印象深く学べます。学びの方法はそれぞれですが、せっかくですから夏の旅行も実践的な学びの場にしてみてはいかがでしょうか。

中学受験ママライター バドコさん
御三家中高一貫男子校出身、東大理系の運動神経がちょっぴり鈍い長男(まめ)と、のんびり屋の長女(そら)の母。幼・小・中・大と伴走してきました。たくさんの失敗や経験談を少しでも皆様のお役に立てればと思っています。

 

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