
桐蔭学園シンフォニーホールのエントランスを彩る、器楽部による美しい調べ。一流の空間にふさわしい音色が温かく迎えてくれました。
6月20日(土)、司会進行を務める二名の3年生の元気な挨拶とともに、桐蔭学園中等教育学校の学校説明会が幕を開けました。

2026夏の説明会、司会の大役は二名の3年生が担います。(桐蔭学園中等教育学校)
オープニング:
「新入生の一週間」から始まる学校生活
説明会に先立ち、「新入生の一週間」と題したスライドが上映されました。
入学直後の先輩たちとの対面式や生徒会長からの歓迎の挨拶、クラスでの自己紹介ワークといったプログラムを経て、学校に慣れていく新入生たちの様子が紹介されました。
なかでも、300人以上が参加する4月の恒例行事「タケノコ掘り」の頃には、すっかりクラスメイトたちと打ち解けている様子が写真から伝わり、温かい学校の雰囲気が感じられました。

世界一流の芸術・文化に触れる場であり、入学式や卒業式などの大切な行事、そして日頃の発表の舞台でもある学園のシンフォニーホール。ここで「2026夏の説明会」が開催されました。(桐蔭学園中等教育学校)
玉田校長挨拶:未来を生き抜く「学びに向かう力」を育む

続いて登壇した玉田校長からは、同校が最も大切にしている教育理念についてお話しがありました。
玉田校長は、生徒の資質を「氷山」に例えます。海面上に見える部分(知識や技能)が伸びていくには、目に見えない部分――すなわち「学びに向かう力」が大きくなっていなければなりません。この力は、生徒が主語になる活動で育まれます。そのための三つの柱が「アクティブ・ラーニング型授業」「キャリア教育」「未来への扉(探究)」です。
人前で話をするのが苦手という人もいるかもしれません。桐蔭学園では、入学前のオリエンテーションから「うなずきながら聞く」「ひやかさない」「拍手をする」といった聞く姿勢を徹底して学びます。
よい聞き手の前だから安心して話せるようになるのです。6年間毎朝行われる「1分間スピーチ」では、学年や学期ごとに「私の好きな〇〇」「最近気になるニュース」といったテーマが設けられ、生徒は発信力と傾聴力を磨いていきます。
さらに、新たに導入された時代に則した取り組みも紹介されました。
生成AIの活用:
未来への扉(探究)のカリキュラムに生成AIを組み込み、授業の中で技術を主体的に使いこなすリテラシーを養っています。実際にAIが作成したスライドを用いた説明が行われました。
里山プロジェクト:
敷地内の里山を活用した資源循環プロジェクト。2027年「GREEN×EXPO」へのブース出展も予定されています。
玉田校長は、「生徒一人ひとりが掲げる『ありたい姿』から、それぞれが多様な大学へ胸を張って進んでいます」と、生徒一人ひとりの夢の実現のために伴走する姿勢を強調されました。
在校生登壇:
主体性と多様性に満ちたスクールライフ
説明会では、在校生たちが日々の充実した学校生活や国際交流の経験を生き生きと語ってくれました。
中等2年生(学校生活・行事・部活)
先生と気軽に話せる環境や、食堂やパンの販売などで賑わうお昼休みの様子を紹介。5月に2学年合同で行われた運動会(ドッジボールや仮人競争)や、クラス企画で学年企画賞を受賞した文化祭の「お面づくり」など、生徒主体で盛り上がる行事の魅力が伝わりました。

ランチタイムから生徒主体の行事まで。充実の学園生活について紹介する2年生(桐蔭学園中等教育学校)
部活動の紹介では、三浦半島荒崎海岸での採集や八丈島での合宿を行う「生物部」や、8月の大会や9月の文化祭に向けて結束する「ダンス部」の活発な様子が報告されました。
中等5年生(勉強と部活の両立・海外研修など)
毎朝の自習室での勉強や、得意の理系科目の授業、週4日のバスケットボール部の活動など、勉強と部活を両立させて活躍する日常の様子、そして4年生の時に語学研修(1週間)で訪れたマレーシアでのホストファミリーとの思い出を語ってくれました。
文化や習慣の違いを肌で感じ、大きく視野を広げることができたと言います。
卒業生による発表:桐蔭で培った「0から1にする力」と「その先」の未来
最後に、2025年に卒業した19期生(現・東京理科大学在学)の菱田さんが登壇し、自らの6年間を振り返りました。
菱田さんが「一番の思い出」として挙げたのは、ダンス部での活動です。1年生の時に全国大会で入賞した瞬間の感動は忘れられないといいます。その後、3年生になって責任ある立場を任されたことで同期との絆が一層深まりました。
5年生の時には最高学年まで部活を続けるか迷ったものの、「先輩方から受け継いできたバトンを、まだ後輩にしっかり繋げられていないのではないか」と自問自答し、後輩の育成と引き継ぎを全うしたいという強い思いから、6年の夏まで走り抜けました。引退後は一般受験に的を絞って集中して勉強し、現在は大学に通いながら母校ダンス部のコーチも務めています。
また、3年生からは学園祭実行委員となり、友人と二人で「企画管理課」という学園祭を統括する要職を経験。この経験は現在の大学での学園祭執行部としての活動にも繋がっています。
探究学習「未来への扉(みらとび)」では、5年生の時に「人はなぜ限定品に弱いのか」をテーマに掲げ、アンケート調査や実地調査をもとに研究を進めました。
菱田さんは、「将来は金融やコンサル業界に進みたくて、ビジネスサークルも立ち上げた。0から1にすることは大変だったが、あの時の経験が、今、大学で消費者行動論を学ぶ力に直結している。桐蔭学園で『チャレンジする力』や『人と協働する力』、『やり抜く力』を身に付けることができた」と力強く語ります。
菱田さんは最後に、受験を控える参加者に向けてこうメッセージを送りました。
「桐蔭学園は、単に大学受験を目指す場所ではありません。『あなたは何者か?』という自らのあり方を考え、誰もが自分の使命があることに気づき、大学受験のその先を見据えて学びを深めることができる学校です」
親身な先生方に支えられながら、仲間とともに主体的に未来を切り拓いていく――そんな同校の教育の質の高さと、生徒たちの確かな成長を実感できる説明会となりました。

この日は2名の先生方に加え、4名の在校生と卒業生の菱田さんが登壇。皆さんの堂々とした発表に、会場は終始引き込まれていました。(桐蔭学園中等教育学校)
参加者の皆さんの声をお届けします
(アンケートから一部抜粋)
◾️卒業生の方が、大学で生き生きと活躍している姿は在校時の体験がベースになっていると感じました。また在校生の海外留学体験は非常に魅力的と感じました。◾️生徒主体の説明で、学校生活を具体的に話してくれていた。そんな経験をわが子にもさせたい、して欲しいと思いました。
◾️アクティブ・ラーニングやキャリア教育等、社会に出て必要となる力を伸ばす取組みにとても魅力を感じました。在校生や卒業生の発表も素晴らしく、学校生活で培った成果として感心しました。
・色々な世代の生徒の話を伺うことができて良かったです。それぞれの年代の考えていることや取り組んでいること、頑張っていることなど具体的な話を聞くことでイメージを持つことができました。また、成長していく様子も感じられて良かったです。