「愛ある人」として国際社会に貢献する 新しいリーダーを育成する

湘南白百合学園中学・高等学校 ビタミンママ

湘南白百合学園中学・高等学校:神奈川県藤沢市

遠くは富士山を望み、眼下に江の島や湘南の海を見渡す高台に建つ、湘南白百合(神奈川県藤沢市)。自然豊かで落ち着いた環境は、やさしく屈託のない、素直な心を育みます。大切にしていることや学校の取り組みなど、校長先生にお話を伺いました。

深みを増した探究学習で育てる
課題を解決し、社会を支える力

湘南白百合学園中学・高等学校(以下湘南白百合)では、キリスト教の精神に根差した「愛ある心」で、社会に奉仕する女性の育成を目指します。グローバル化、デジタル化と大きく変遷し、誰にも正解が分からない時代に求められるのは、新たな問題に直面したとき、愛をもって多様な人々と協働し、模索しながら解決を図る新しいリーダーであると考え、そんな新時代のリーダーの育成を目標に、探究学習・語学教育・理数教育などに注力しています。

そのひとつとして、20年以上前から独自に展開してきた探究学習への取り組みをさらに深化。東京学芸大学と学校間協定を結び、教授陣との研究授業やワークショップなどを通じて教育内容をアップデートし、生徒が自ら課題を見つけ、向き合い考える柔軟な思考力を育てます。

また、開校以来積極的に取り組んでいる語学教育についても、国際教育プログラムを一新。アメリカやオーストラリアへのターム留学のほか、海外の講座のオンライン受講、VR留学なども視野に、さらなる海外交流を進めています。

21年度には「海外協定大学推薦制度」に加盟し、海外大学への進学の道も拡大。英語ディベートやプレゼンテーションの時間を増やして、生きた英語を身につけるとともに国際社会での発信力の強化に努めます。

医学・看護系への進学も多数

昨年度は医学部への進学者も多く、卒業生の約半数は理系進学でした。「医療系への進学は、人の役に立ちたいと考えるわが校の生徒にとって、生き方の選択とも言えます。

受験・進学のその先にある、人生の選択肢を広げる意味でも理数系教育の強化は重要と考えています」と、林和校長先生は言います。こうした教育の実践を経て、現役生の進学実績も向上。確かな学力の前進を見せています。

「本校の生徒は、思慮深く、かつ積極性があります。それは、ご家庭でやさしく育てられ、小さな成功体験を積み重ねることで、自己肯定感を養ってきたからでしょう。私たちは生徒を信じ、実践的な経験を積んだ上で、なにごとにも挑戦する姿勢を応援したいと考えています」。

ビタミンママ編集部の注目ポイント

どこまでも生徒を信じ、やらせてみる!自主性を尊重し、伸ばす教育が湘南白百合らしさ

学校リノベーションも生徒主導で!

21年完成のカフェ「リリースペース」は、空間デザインからインテリアのチョイスまですべて生徒が主導。業者との打ち合わせや生徒間の意見の相違、予算など多々問題はありましたが、話し合いを重ね、数十年後の後輩たちにも心地よい空間をと考えて作り上げました 。

▲(左)リリースペースのカフェ。水色のタイル壁は、湘南の海をイメージして生徒自身がデザインしました。(右)リリースペースの1画。すべてのインテリア、カラーなどは生徒チョイス。

▲(左)カフェの一角にある売店。生徒の希望を受けて、かわいいステーショナリーが並びます。(右)昇降口を入った正面は、生徒デザインのステンドグラス窓。

生徒の声から始まった海外ボランティアPVO

湘南白百合学園中学・高等学校 ビタミンママ

PVO は有志の生徒自身が運営するボランティアグループ。毎年ぬいぐるみや文具などを全校生徒から集め、フィリピンのスラム街の子どもたちに届けています。生徒自らが課題意識をもってテーマを決め、グローバルに活動中です。

掲載されている、 ビタミンママ本Vol.94「いま、中学受験が増えている理由」好評発売中!
中学受験 Vol94 ビタミンママ 本※画像をクリック(タップ)すると詳細ページに飛びます

お話を伺ったのは

湘南白百合学園中学・高等学校校長 林 和先生