ネイティブの先生による授業「CLIL(クリル)」は、英語の4技能に加えて、考える力を鍛えるカリキュラム。「日本の食料自給率」「フードロス」を調べて、英語でプレゼンテーションすることも。そんな、英語教育にも力を入れる横浜女学院中学校高等学校が大切にしていることや取り組みなど、ビタミンママが校長先生にお話を伺いました。
知性と感性、そして
人としての力を豊かに伸ばす6年間
日本プロテスタント発祥の地、横浜山手にある横浜女学院中学校高等学校。「愛と誠」を校訓に、「キリスト教教育」「学習指導」「共生教育」をバランスよく行い、自己受容力やグローバルな視野をもち、社会貢献を果たすことのできる人材を育てています。
クラスは生徒一人一人の個性や目的に応じて、国公立大学、国際教養系大学、海外大学への進学を目指す「国際教養クラス」と、私立難関大学への進学を目指す「アカデミークラス」があります。ふたつのクラスは中学入試の段階から分かれますが、高校進学のタイミングでクラス変更が可能です。2022年度からは授業時間を45分から65分に変更し、これまで以上に話し合いや自分の意見、考えを発表する時間を大切にした授業を行っています。
英語力や国際的視野を身につける
さまざまなプログラム
ESD(持続可能な開発・発展のための教育)とCLIL(内容言語統合型学習)を導入していることも大きな特長です。ESDは世界で起きている諸問題を自分ごととして捉え、解決策を導く探究学習で、社会や世界に視野を広げる学びです。高1は、学校の近くにある横浜元町ショッピングストリートの20店の協力を得て、SDGsのPR活動に取り組みました。まずは各店が取り組むSDGsを取材し、ポスターを制作。そして店頭で買い物客に向けて発信し、「SDGsの17項目の中で興味関心があるもの」についてのアンケートや募金活動も行いました。一方、CLILは英語で各教科を学ぶもので、例えば、理科では免疫をテーマに感染予防について検討し、英語で発表します。このふたつを組み合わせて、探究学習を英語で進めることも。
また、多彩な国際交流プログラムや第2外国語(中国語・ドイツ語・スペイン語)などを通して異文化にふれる機会も多くあります(国際教養クラスは必修、アカデミークラスは選択)。
「本校は生徒たちが最大限に成長するにはどうすればよいかを常に考え、最良の環境づくりに努めています。生徒たちが卒業して数年後、人生を振り返ったとき、『中高の6年間は幸せだった』と思える、そんな学校でありたいと思っています(校長・平間宏一先生)」。
ビタミンママ編集部の注目ポイント
生徒と先生の距離の近さを象徴する「壁のない職員室」
壁のない職員室は生徒一人一人を教師みんなで支えるという、横浜女学院の基本を象徴するものです。昼休みや放課後の職員室には勉強や行事、進路、悩みなどを相談しにくる生徒が大勢集まります。
また校長室もオープンな雰囲気で、校長先生が不在のときには、時間予約をして改めてやって来る生徒もいるそう。このアットホームさゆえに、母校を訪れる卒業生もたくさんいます。
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